『初グラビア物語~My First Gravure Story~』第47回後編 レジェンド・岸明日香が語るグラビアへの想い「イヤイヤ切ったショートヘアのおかげでグラビアの仕事が増えました(笑)」

『週刊プレイボーイ』に登場するタレント、女優、アイドルなど、各分野で活躍する女性たち。彼女たちの記念すべき「初グラビア」にフォーカスし、撮影にまつわるエピソードや当時の想いを綴る連載シリーズが『初グラビア物語~My First Gravure Story~』。今回はファッション、グラビア両方の分野で活躍した、レジェンド・岸明日香さんの後編。

 

岸さんは、2012年3月12日売りの『週刊プレイボーイ』13号で、初グラビアを披露し、芸能界デビュー。身長158cm、B90W58H88という圧巻のスタイルとショートボブの美しい顔立ちで大きな話題に。


以降、雑誌グラビアやDVD、また女優として多くのドラマ・映画などにも多数活躍。グリコ乳業『ドロリッチ』のCM(2013年)の出演したことでも知られています。


今回は週プレに掲載された過去のグラビアにまつわるエピソードから、グラビアへかける想いまでを聞きました。


 

週刊プレイボーイ2016年8号(撮影/西田幸樹)より


ーー記念すべき、初グラビア。岸さんはどのタイミングで全ページをご覧になりましたか?


 色校正です。とにかくどう写っているか不安で仕方なかったんですけど、いざ見てみたらすごくキレイで。思わずびっくりしちゃいました。コンプレックスだと思っていた自分のスタイルも素敵に写っていたし。表情やポージングに関しては反省する部分もありましたけど、それでもやはり嬉しくて、何度も何度も見返しました。


ーー掲載された雑誌は買いに行きました?


 はい。発売当日にコンビニへ行って、観賞用と保存用と飾る用と3冊を一気に買いました(笑)。特に「岸明日香」って自分の名前が載っている表紙は感動しました。で、その表紙をジッと眺めながら「週プレに載ったんだし、(自分は)絶対売れるっしょ!」なんて思ったりして(笑)。あとその号は吉高由里子さんが表紙に載っていたんですよ。ずっと憧れていた方と一緒の雑誌に載れたことも嬉しかったです。


ーー周囲からの反応は?


 普段、友達付き合いしてなかった方達を含め(笑)、多くの方から連絡をいただきました。みんな「すごいね!」「よかったね」って。でもお母さんには怒られちゃって。じつはグラビアに出ることを言ってなかったんですよ。目の前に週プレをポンと置かれて「一体、何を考えてるの!」って。しかも睨みつけている表情のカットばかりだったから「こんな顔、あんたじゃないわ!」ってさらに怒られちゃって(苦笑)。


ーーそもそもお母さんは、岸さんが芸能界を目指すこと自体、反対されていたんですよね。それがまさかグラビアに出るなんて。相当、驚いたでしょうね。


 お父さんは何も言いませんでしたが、厳しい両親だったんです。でも私の仕事が増えていって、自分の好きな番組や雑誌の表紙に多数出させて頂けるようになって、手のひらを返すように態度が変わって応援してくれるようになりました。関西人あるあるですかね。(笑)


 


ーー仕事が増えたきっかけは初グラビアの翌年の2013年にグリコのスイーツ飲料「ドロリッチ」のCMに出演したことですか。


 はい、大きかったですね。あの時は合計5人(亜里沙、岸明日香、今野杏南、佐山彩香、星奈美津紀)のグラビアアイドルで「ドロリッチガールズ」として出演したんですけど、私以外はみんな、すでに雑誌の表紙を飾るなど売れっ子ばかり。「本当に私が出てもいいの?」ってずっと不安で。ただラッキーだったのが、みんながロングヘアで、私だけがボブだったこと。おかげですごく目立ってグラビアの仕事が増え、さらにドラマ、バラエティなどへの出演が増えました。あんなにイヤイヤ切った、ショートヘアのおかげでグラビアの仕事が増えるなんて不思議ですよね(笑)。


ーー週プレにも何度も出ていただき、出演回数は現在のところ13回にのぼりますけど、その中でお気に入りのグラビアは?


 すべて気に入っているので、どれとは言えないですけど、カメラマンさんの西田(幸樹)さんに撮ってもらったホテルでのグラビアは特に好きですね。


ーー『ベッドまでの距離。』(2016年8号・2月8日発売/同名タイトルのアザーカット写真集で発売中)ですね。ラグジュアリーなホテルの一室を舞台に、なんだか逢引きしているような雰囲気のあるグラビア。


 

週刊プレイボーイ2016年8号(撮影/西田幸樹)より


 はい。大人っぽく、ちょっぴりセクシーに撮ってもらいました。ファースト写真集も手掛けていただいた西田さんの写真は本当にいつもキレイで、つい見入っちゃいますよね。中でもピタピタの白いニットを着たカットなんて本当に好きです。あとお酒を飲んだグラビアも気に入っています。


ーー2017年25号(6月5日発売)に掲載された『ホロ酔いでいい感じ♡』ですね。これは当時週プレ酒場という居酒屋を週プレがプロデュースしていて、そのオープン記念に撮影されたグラビア。岸さんは「ゴッドタン」(テレビ東京)の『アイドル飲み姿カワイイGP』が評判だったこともあり、出ていただきました。


 そうでしたね。「ゴッドタン」のおかげで、その当時、お酒に絡んだお仕事が多くて。あれがきっかけでお酒のCMが決まったり、それこそ二日に一度のペースでお酒のロケなんて時期もありました。




週刊プレイボーイ2017年25号(撮影/LUCKMAN)より


ーーホテルの部屋で乾杯して。ホロ酔いのまま海に出かける……なんてグラビアでしたけど、これは本当にお酒を飲んでいるんですか?


 飲んでます。カメラマンさんが「今日はじゃんじゃんいっちゃいましょう!」って言ってくださったので飲みだして。でもすぐに酔って、顔が赤くなっちゃった。まぶたもだんだん開かなくなってきちゃうし(笑)。


ーーダメじゃないですか!


 あははは。ハマグリ食べて、ビール飲んで、海辺ではお酒の瓶を手に走ったりもして。一体、何をやってたんでしょうね(笑)。


ーーいや、そう言われても……。でも無防備な姿は可愛らしいし、見ていて一緒に飲んでいるような気持ちになるグラビアでした。普段、撮影にはどんな意識で臨んでいますか?


 ある時期までは衣装やシチュエーションなどに応じ、イメージを膨らませて、どう見せるかとか考えたりしてましたけど、いまは自然体を意識にして、撮影に臨んでいます。自然体ということで、パッと浮かんだ表情やポーズなど、現場の空気の中で表現することも多いですね。カメラマンさんの中にはすごく話しかけてくる方もいらっしゃるんですけど、集中してしまう性格なので、知らずに聞いていないことも多いみたいです(笑)。


ーー岸さんは一見、クールですけど、グラビアを拝見していると、すごく優しくて穏やかな表情をされますよね。


 ありがとうございます。グラビアって、美容やスタイルなどで必死に努力するから、満足にいく状態に仕上がって、いい写真が撮れたら達成感は半端じゃないし、自己肯定感もあがるんですよ。それを長年続けてきて、自信がついた気がします。おかげで表情もずいぶんと柔らかくなったと思います(笑)。


ーーそれにしてもスタイルの良さは変わらないですよね。


 いまはキックボクシングのジムに通っています。さすがに20代後半からは、スタイル維持には気を使うようになりました。


ーー昨年発売されたデビュー10周年写真集『Culmination』ではお尻をすっかり鍛えたとか。


 じつを言うと私はもともと自分のスタイルではお尻推しだったんです。でも注目されるのは胸ばかりで表紙やグラビアはだいたいが正面からの写真ばかりでした。あんまりなのかなと思ってたんですけど、それでもたまにカメラマンさんからはお尻を褒められることがあって。今回いい機会だし、重点的に鍛えました。


 


ーーデビュー10周年にしてますます努力を重ね、さらに新しい魅力を見せるところがすごいですね。


 デビュー当時からそうなんですけど、爆発的な人気を得たいというよりは、長く仕事を続けたいと思っているんです。だからこそ一発弾けるような何かを仕掛けたりするよりは地道な努力を継続することが大事というか。写真集では本当に最初から何度も会議に参加して、色校正までしっかり参加しましたけど、自分の身体作りを含め、個々の作品を丁寧に作っていきたいと思っています。


ーー15周年、20周年と今後も素晴らしいグラビアを見せていただきたいです。最後に岸さんは初グラビアって見返したりしますか?


 たまに見返しますね。雑誌の量がすごいので自分がでたグラビアは切り抜いて、実家に保管してあるんですけど、初グラビアの載った週プレはそのまま目立つところに置いてあるんです。実家に帰る度に目に入って、見返しますね。それで「あー眉細いな」とか「ちょっとヤンキーっぽい雰囲気だな」とかいろいろ思ったり(笑)。この頃って芸能人としての意識がほとんどといっていいほどないんですよ。だからこそ「絶対に芸能人になるぞ」って気持ちが溢れている気がします。これが自分の原点というか、見る度に気持ちが引き締まりますね。


■岸明日香(KISHI ASUKA)

1991年4月11日生まれ

大阪府出身 血液型=B型

身長158㎝ B90 W58 H88

公式Twitter【@asupons02】

公式Instagram【@aspoo02】

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