『初グラビア物語~My First Gravure Story~』 第22回後編 元『ZIP!』リポーターの團 遥香が語る初グラビアの記憶(後編)「グラビアを通じて“だんちゃん”って親しみを込めて呼んでくれる人が増えたのが嬉しいんです」

『週刊プレイボーイ』のグラビアに登場するタレント、女優、アイドルなど、各分野で活躍する女性たち。彼女たちの記念すべき「初グラビア」にフォーカスし、撮影にまつわるエピソードや当時の想いを綴る連載シリーズ『初グラビア物語~My First Gravure Story~』。 


今回は女優・タレントの團遥香さん。週刊プレイボーイ2020年16号(4月20日号)に初登場、人生初となる水着グラビアを披露。『真珠のお嬢様』のタイトル通り、全身からあふれる気品とバランスのとれた美しい肢体が大きな話題を呼びました。 


前編では、芸能界デビューから朝の情報バラエティ番組『ZIP!』での活動、グラビアに挑戦することになった経緯などを聞きましたが、今回はいよいよ初グラビアでのエピソードを。一体どんな思いで現場に臨んだのか? そしてグラビアを通じて得たものは? じっくりと迫りました。 


週刊プレイボーイ2020年29号『27歳の王道』(撮影/熊谷貫) 


ーー撮影に向けた体作りは、どんなことをされたんですか? 


 ピラティスをやったり、ジムに通ったりして体を引き締めました。ただ、グラビアは女性らしい丸みも大事じゃないですか。ガリガリにならないよう、普段は食べない白米を食べたり、豆乳を飲んだりもして。もともとやると決めたことに対しては完璧にやり遂げたい性格なんです。なので最大限に手を尽くしました。胸を大きくするエステにも行きましたよ(笑)。 


ーーロケ地は都内の洋館でした。 


 自分の中で、撮影のテーマはクールなお姉さんのイメージなんだなと理解しました。普段は笑ってばかりいるので、自分的にはちょっと背伸びする感じでしたね。 


 ーー恥ずかしさはありました? 


 やっぱりありましたね。現場に入って、最初に衣装合わせをしたんです。でも衣装とはいえ、服じゃなく水着だから肌を出すわけじゃないですか。それで「見てください!どうですか?」って言うのは恥ずかしかったです(笑)。 編集さんも「その水着、いいね!」とかじゃなく、「なるほど」って言うんです。グラビアだから当然なんだけど、体を含めて見ているんだなってわかるとますます恥ずかしくなって(笑)。 


 ーースタイルがわかる格好は、テレビなどではしていなかったですよね。 


  そうですね。ニットなどのラインが出る衣装は避けていたし。だから「まさかすごく胸が大きいと思われてたかな。ガッカリされてないかな」とかいろんなことを考えちゃいました(笑)。 


ーー撮影は緊張しました? 


 しましたね。どう振舞っていいかわからなくて。でもカメラマンの熊谷さんから「そういう(堅い)表情も初めてのときしか撮れないよ」って言っていただいたので、気が楽になりました。あと、こういう風に脚を出せば全身がキレイに見えるよとか、くびれが出やすいよとか、ちょっとしたアドバイスももらいました。言われる度に「グラビアって奥が深いな」とわかってきました。その意味では緊張していたけど、楽しんでいましたね。 


週刊プレイボーイ2020年16号『真珠のお嬢様』より(撮影/熊谷貫) 


ーー撮り下ろしたグラビアは「週刊プレイボーイ」2020年16号に『真珠のお嬢様』のタイトルとともに掲載されました(注:掲載グラビアのアザーカットで構成されたデジタル写真集も同時配信)。掲載誌はご覧になりました? 


 発売日にコンビニに買いに行って見ました。ドキドキしましたね。どんな風に載ってるかもそうだけど、なにより周りの反応が気になりました。叩かれたらどうしようって。そうしたら「待ってました!」「嬉しい!」って声が断然多くて。SNSのフォロワーも増えましたし、ホッとしました。 


ーーグラビアに挑戦したことに対し、やはり心のどこかで不安は抱えていたんですね。 


 そうですね。やはり『ZIP!』のリポーターを7年間やらせていただき、お嬢様路線のままいくこともできたと思うんです。でも私は自分の殻を破って挑戦したかったんです。その姿勢に対して多くの方々が好意的に受けとり、理解してくださったんですよね。それが心の底から嬉しかったです。 


ーー編集部にも絶賛の声が届きました。その後、すぐ2回目の撮影が決定。毎月旬の女性を撮り下ろすネットコンテンツ「週プレネット」(現プラススペシャル!)と連動し、本誌でも2020年27&28、29、30号と3号連続で掲載されました。この時は初グラビアのしっとりしたイメージとはうって変わって、明るく爽やかな王道グラビアとなりました。 


 この時は富士山麓のスタジオと、伊豆のビーチや温泉宿で撮影したんですよね。小さい頃から自然が大好きだし、天気にも恵まれて、めちゃくちゃテンションが高いまま、撮影に臨みました。 


ーー圧倒的に笑顔のカットが多く、グラビアを見ていても楽しんでいる様子が伝わってきます。 


 ビーチを走ったり、波打ち際で横たわったりするのはグラビアの定番じゃないですか。「これこれ! グラビアっぽい!」って浮かれちゃいましたね。思わず砂まみれになったり、顔を海に突っ込んだりしました(笑)。 


ーー特に好きなカットはありますか? 


 最初の号(27&28号)の扉に掲載された窓越しに「キス」しているカットです。はしゃぎすぎに見えるかもしれないですけど(笑)、普段から割とこんな感じなんです。もちろんこの時の撮影でははしゃいでいるだけでなく、温泉に浸かったり、しっとり浴衣を着た大人っぽい雰囲気のカットもあって、そちらも気に入っていますけどね。 


 

週刊プレイボーイ2020年27&28号『だんちゃん、夏を連れてきて』より(撮影/熊谷貫) 


ーーその後もグラビアを撮影させていただき、週プレでは通算5回、誌面に登場いただいています。グラビアをやっていくうちに意識の変化などはありましたか? 


  見せ方はさまざまに考えるようになり、表現の幅は広がりましたね。ただ考えすぎちゃうと、いいグラビアにはならないんです。なので今はある程度、意識しつつも、あくまで自然体でカメラに向かっています。あとは撮影を通じて、チームでモノを作るのは楽しいなと改めて思いましたね。 


ーー『ZIP!』ではリポーターを務めていましたけど、グラビアは自分が完全な主役じゃないですか。自分自身を出すことに戸惑いなどはありました? 


 それは最初からなかったですね。自分を見てもらうのも裏に回るのも両方好きなんです。『ZIP!』のときも、私はアナウンサーではないので、「私はこう思います」って普通に意見を言っていましたし。 


ーーずばり、グラビアをやってよかったですか? 


 もちろんです。誌面を見る度に新しい自分を引き出していただくんです。その度に「あ、こんな表情できたんだ」とか思います。それは最高に楽しいです。あとはそれまで以上にいろいろな方々から「だんちゃん」って呼ばれるようになったことですね。 


 


 ーー“だんちゃん”ですか? “だんさん”でなくて。 


 はい(笑)。私、“だんちゃん”って呼ばれるのがなによりも好きなんですよ。すごくフレンドリーな感じがするじゃないですか。しかも自分自身を見せるグラビアを通じて、“だんちゃん”って呼んでくれる人が増えたのがまた嬉しくて。もっともっといろんな人を楽しませるためにも、お仕事頑張ろうって気になったんですよね。 


ーーグラビアを通じて、ご自身の「愛されキャラ」が伝わったということですよね! こちらもすごく嬉しいです。現在は女優、タレントとしての活動のほか、ご自身でファッションブランドを立ち上げ、ディレクターを務めるなど活動の幅が広がっていますよね。 


 そうなんですよ。ファッションのお仕事は専門学校に通って勉強してからスタートさせました。グラビアもそうでしたけど、特にファッションやデザイン関係のお仕事は学生の頃からやりたかったことなので、しっかり準備してから臨みましたね。 


 ーー最近グラビアは拝見していませんけど、もしかして控えているとか? 


 いえいえ。そんなことはないですよ! 機会があれば是非! それにしても次に撮影したらどんなグラビアになるでしょうね。年だって重ねているわけだし、また新しい自分と出会える気がしてすごく楽しみです。 



 團 遥香(Haruka DAN)

1993年6月2日生まれ、東京都出身。大学2年生(19歳)の頃から、『ZIP!』のリポーターとして7年にわたってレギュラー出演。"だんちゃん"の愛称で親しまれた。現在は公式YouTubeチャンネル『DAN VLOG團遥香』で日常を配信している。

公式Instagram【@haruka_dan_official】


デジタル写真集『真珠のお嬢様。』撮影/熊谷貫 価格/550円(税込) 


プラススペシャルアーカイブス『27歳の王道』撮影/熊谷貫 


カメラマン・熊谷貫さんが語る團遥香さんの初グラビア 


だんちゃんの撮影依頼を週プレの編集さんからいただき、その後、僕の事務所でご本人とお会いしました。もともと『ZIP!』で彼女を見ていましたけど、ご本人はテレビとまったく一緒。明るくて、人懐っこい人柄。すぐに打ち解けました。グラビアについて勉強していたらしく撮影についても興味津々。グラビアと向き合おうとしてくれている感じが伝わってきて、撮影前から楽しみだったのを覚えていますね。 


初グラビアは都内の洋館で「美しいお嬢様」のイメージで撮り下ろしました。だんちゃんの様子? 初めてということもあり、緊張していたと思いますよ。でも積極的にアドバイスを求めてくるし、撮影の合間に写真を見せると熱心に見て、自分の動きを研究している。とにかくいいグラビアにしようとしていましたね。その日は天気が悪く、気温も上がらず決して万全のシチュエーションではなかったですが、そんな彼女のひたむきな姿もあって、明るく、楽しい雰囲気で撮影できました。 


僕自身はその後、もう一度だんちゃんを撮影させていただいたんですけど、その2度目の撮影はもっとよかった。富士山の麓(ふもと)と伊豆で撮影したんですが、どちらも最高の天気。彼女も第一回の撮影の後、自分の動きを見つめ直したのか、すごく自然だし、美しい。そして何よりも持ち前の明るさ、人懐っこさが全開で。富士山をバックにしたり、海辺を走ったり、はっちゃけた表情を浮かべたり。とにかく能天気なほど開放的に写真を撮らせてもらいました。当時はコロナ禍で、グラビア撮影も大きくスタイルを変えた頃。全員マスクをして、周囲に気をつかいながら、慎重に行う。不安が頭から離れない中だったからこそ、余計に楽しさを感じたのかもしれないですね。 


僕が思う、だんちゃんの魅力はつねに自然体で飾らないところ。美人で品があって、お嬢様キャラ。一見、近寄り難い人のように思うけれど、実際にお会いしてみるとまったくそんなことはなく、すごくフレンドリー。いつもニコニコと笑顔を向けてくれるんですよね。恐らくいつでも、どこにいても、誰といてもそうなんだと思います。彼女のグラビアの魅力もそこにあって、ページをめくる度になんだかホッとして、明るい気持ちにさせてくれるんですよね。 


 週刊プレイボーイ担当編集者が語る團遥香さんの初グラビア 


もともと『ZIP!』に出演されている頃から注目していて「いつか水着グラビアを!」と何度か事務所に出演依頼をしていたんです。そうしたら『ZIP!』卒業が決まり、だんちゃん自身も「新たに表現の幅を広げたい」と。そこで2020年4月、満を辞して週刊プレイボーイ登場となりました。 


初グラビアは、彼女が日本有数の名家のご出身ということもあり「お嬢様」をイメージして都内の洋館で撮影しました。当日はあいにく土砂降りの雨。気温は低く、初めての水着撮影としては決して楽なシチュエーションではなかったんですが、辛いそぶりを一切見せずにまっとうしてくれました。また撮影中はカメラマンさんに積極的に話しかけ、時折みんなの前でおどけてみせたり。「だんさん」ではなく「だんちゃん」と呼びたくなる人懐っこさで沸かせてくれました。 


聞けば、幼い頃は虫取り網を持って走り回る子で、現在も釣りやダイビングが好きだとか。非常に活発な方なんですよね。 


そんな彼女の天真爛漫な人柄にフォーカスしたのが、第二回目の撮影です。その時は富士山の麓(ふもと)と伊豆のビーチ&民宿でロケ。両シチュエーションとも天気に恵まれ、海や山の美しい自然に囲まれる中、だんちゃんのはつらつとした姿を追いかけました。草原を駆け回り、ハンモックに揺られ、ビーチではしゃぎ、波打ち際で寝転び……。だんちゃんは終始、笑顔に溢れ、多幸感あふれる撮影となりました。 


グラビアは週プレネット(現プラス!スペシャル)と連動し「週刊プレイボーイ」本誌では2020年27&28号(6月13日号)から3号連続で掲載。大きな反響を呼びました。掲載時はコロナ禍で、世の中全体が大きな変化を否応なく求められ出した頃。閉塞したムードが漂う中、彼女の突き抜けた姿が支持されたのかもしれません。 


彼女の魅力? その愛されキャラはもちろんですが、なによりポジティブなところですね。後ろ向きなそぶりを一瞬たりとも見せず、常に明るく、そしてとにかく一所懸命。初グラビアの時は、びっくりするくらい力を入れて体を作ってきてくださったし、撮影の後はしっかり振り返って、表情やポージングについて研究する。最近はファッションのお仕事もされているようですが、わざわざ専門学校に通い勉強してからスタートされたとか。そうした姿勢がこちらにも伝わってくるからまた仕事したいと思うし、ファンたちも応援したいと思うんだと思います。

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