2021年12月18日 構成/とり
グラビアライター・とりとグラジャパ!スタッフ・金髪りさによるグラビア好き女子ふたりが、気になるグラビア美女やデジタル写真集を女子目線で語るコラム。第33回は、2021年のデジタル写真集、最高のカバーは? グラビア好き女子二人が選んでみた!
ファン投票で選ばれた、グラジャパ!の「ベストブックカバー賞」
とり 週プレ グラジャパ!の毎年末恒例企画「グラジャパ! アワード」。今年リリースされたデジタル写真集を対象に、新人賞や作品賞を選出するという賞企画ですけど、今年は、読者を巻き込んだ初の試みとして「ベストブックカバー賞」が新設されましたよね。
金髪 読者の方が1日1回(週プレ プラス!会員なら1日2回)、お気に入りの表紙を選ぶ投票形式の賞でした。Twitter上で、タレントの女のコやそのファンの方が投票にまつわるつぶやきをたくさんしてくれたおかげで、想像以上に盛り上がりましたよね。
とり やっぱり投票形式は、客観的にも胸が熱くなりますよね。自分の一票が、ひとりの女のコの力になるかもしれない。そう思うと、自分も一緒になって頑張りたくなります。
金髪 自分も参加できると楽しいですよね。せっかくのアワード企画。お祭りみたく、みんなで盛り上がれた方が一年の締めくくりとして思い出になりますし、投票形式の「ベストブックカバー賞」はいい試みだった気がします。
新居歩美『THE FIRST SHOOT』(撮影/細居幸次郎)
とり 投票の結果、1位に選ばれたのは新居歩美さん『THE FIRST SHOOT』でした。
金髪 SNSでの告知をめちゃくちゃ頑張ってくれていましたからね。とはいえ、ほかのみなさんも最終投票日にかけての追い上げがすごくて、最後の最後まで誰が一位になるか分かりませんでしたけど。
とり とりわけ新居さんは、ベストブックカバー賞の投票が始まった初日から、全力で投票を呼びかけていましたよね。期間中、その呼びかけをずっと継続されていて。「絶対、一位になりたいんだ」って気持ちがひしひしと伝わってきましたし、呼びかけに応えるファンの方の姿も含めて、心動かされるものがありましたよ。
金髪 本作は『THE FIRST SHOOT』というタイトルの通り、新居さんの初グラビアをまとめた一冊。まだグラビア経験の少ない新居さんが、SNSでファンの方の心を動かしてグラビア賞を獲得された。それもまた新居さんのタレント力だと思いますし、投票形式の賞ならではの下克上感ですよね。
とり 夢がありますよねぇ。この賞をきっかけに、グラビアをはじめとする新居さんの活躍の幅がグーンと広がるといいなぁ。
金髪 そうですね。それに私としては、グラジャパ! アワードの中のひとつの賞に一生懸命になってくれた女のコがたくさんいたのも嬉しかったです。またこうして、読者の方も一緒に楽しめる企画があるといいよね。
ベストブックカバーのキーワードは「遊び心」と「自己紹介」!?
とり では私たちも、独自のベストブックカバーを選んでみましょうか。まずは、金髪さんのお気に入りの表紙から教えてください!
大和田南那『下町キャッツアイ』(撮影/栗山秀作)
金髪 今年リリースされたデジタル写真集は200冊以上。いちばんを決めるのはなかなか難しいけど、選ぶとしたら、大和田南那さんの『下町キャッツアイ』かなぁ。
とり おぉ! 楽しげな表紙を選ばれましたね。
金髪 表紙って、一枚の写真の上に写真集のタイトルと女のコの名前を載せることが多いじゃないですか。でもこれは、見ての通りいろんなカットが使われていて、楽しげなんですよ(笑)。しかも全カットかわいいし。最高ですね。
とり 丸枠がネコの気まぐれな性格を表している感じがしますよね。ミルクを飲んだあとに走りまわって、ヒゲから滴(したた)ったミルクが、床にポツンポツンとこぼれているような。その元気さは、大和田さんのキャラクターとも通ずるところがありますし。
金髪 それは、とりさんらしい見方ですね(笑)。あと、南那の「南」の字に鈴のイラストが付いているのもかわいいなって。全体的に、写真集のテイストにあわせて、楽しんでデザインされているのが伝わってくるんですよね。
とり 確かに。細かく見てみると、めちゃくちゃ遊び心がありますね。
金髪 読者の方はあまりご存知ないかもしれませんが、週プレのデジタル写真集って、タレントサイドや編集さんの意向を汲みつつ、基本的にはデザイナー(アートディレクター)さんがメインで構成を組むことが多いんですよね。だから表紙のデザインも各デザイナーさんのカラーが出ている。で、そのなかでも私は、中山真志さんのデザインがすごく好きで。この大和田さんの写真集も中山さんなんですよね。
とり へぇ〜! 中山さんのデザインのどういうところがお好きなんですか?
青科まき 御子柴かな『青科まきと御子柴かな』(撮影/矢西誠二)
金髪 やっぱり、細かい遊びが散りばめられているところですね。大和田さんの写真集以外だと、この『青科まきと御子柴かな』とか。これ「MK」って文字が目立っているけど、タイトルは『青科まきと御子柴かな』だからね! 「MK」は、完全に中山さんのこだわりです(笑)。
とり 本当だ! 面白いですね(笑)。「M」に胸がかかっているのも、立体感があっていいですし。一時期、SNSで流行りましたよね。写真が3D化して見えるって。グラビアアイドルの女のコが胸の前に線を引いた写真をアップしているのを、よく見かけましたよ。
西山姉妹『西山姉妹』(撮影/小塚毅之)
金髪 あぁ〜、ありましたね。中山さんがそれを意識したかどうかは分からないけど(笑)。まぁ個人的には、商品のパッケージを作るかのような、中山さんのデザイン性の高さがとにかく好きなんですよ。言ってしまえば、この『西山姉妹』の表紙にある「n♡n Sisters」なんて、なくても表紙は成立するじゃないですか。それでも写真集の雰囲気にあわせて、テキストの装飾にこだわられているんです。そういう凝り性なところが好きなんですよね。
片山萌美『愛される』(撮影/神藤剛)
工藤美桜『愛されて、特撮』(撮影/岡本武志)
とり 私は「ベストブックカバー」と聞いたとき、頭のなかに、片山萌美さんの『愛される』と工藤美桜さんの『愛されて、特撮』の2冊がパッと思い浮かびました。
金髪 似た構図の表紙ですね。どちらも表情に寄ったカットを使っていて。
とり そ、そうなんですよ(笑)。両方タイトルに「愛」って言葉が入っていますしね。さらに言うと、デザイナーはどちらも平原史朗さんです。意図していたわけでは全くないんです。偶然なんです、コレ。
金髪 面白いね(笑)。真正面の表情アップに「愛」。とりさんのフェチなんじゃない?
とり かもしれないですね(笑)。ただ、表情を真正面に捉えた表紙が好きなのは、わりと昔からなんです。本屋さんでそういうカットの表紙を見かけると、ついつい手を伸ばしちゃうんですよね。多分それは、真正面の構図がそのコの”自己紹介的なメッセージ”を帯びていると感じるから。実際にそのコを知っているかどうかは別として、真正面に写された表情を見ると、そのコと初対面したときに「どんなコなのかな?」と想像してしまう感覚に陥ってしまうんです。それで、いろんな姿を見てみたくなっちゃって、表紙買いしてしまうっていう……。
金髪 そういう傾向があるんですね。
豊田ルナ『君がいた夏。』(撮影/熊谷貫)
とり そうなんです。あと、どちらのデザイナーも平原さんってところでいうと、私は平原さんの物語性のある構成が好きなんですよね。例えば、豊田ルナさんの『君がいた夏。』とか。爽やかさと淡さのある表紙のデザインもさることながら、19歳を迎えられ、大人と子どもの狭間で揺れ動く無邪気さとセンチメンタルな感じが堪らなくグッときて……。って、ベストブックカバーの話とズレちゃいましたね(笑)。
金髪 いやいや。熱く語られるから、思わず耳を傾けちゃいましたよ(笑)。
とり へへへ、つい……(汗)。
池田桃子『秘密のデート』(撮影/唐木貴央)
金髪 じゃあ私も、ベストブックカバーと言いながらもう一冊だけあげさせてもらうと、池田桃子さんの『秘密のデート』が好きですね。このデジタル写真集は、『CanCam』専属モデル・ほのかさんのマネージャーにもかかわらず、ほのかさんに内緒で週プレのグラビアに出てしまった池田さんの禁断カットが収録された一冊。デザイナーは、國吉卓さんです。スーツ姿で、タレントプロフィールを抱えて……。ひと目見ただけで「これほど分かりやすい表紙ある!?」って思ったんですよね(笑)。
とり まさにこれですよ。先ほどお話しした”自己紹介的なメッセージ”っていうのは!
金髪 なるほどね。表情のアップではないにしても、これはまさしく自己紹介ですもんね(笑)。芸能マネージャーである池田さんがどんなグラビアを披露しているのか。思わず中身を見てみたくなりますもん。
とり ですよね!? やっぱり真正面を向いたカットは、それだけで自己紹介性があるから、直感的に惹かれますよね。今後、私が写真集を作ることがあるとしたら、全表紙が真正面のカットになっちゃうかもしれない(笑)。
金髪 それはそれで面白そうですけどね(笑)。いやぁ、それにしても一冊には絞りきるのは難しかったですね。
とり ほかにも紹介したい表紙がいっぱいありますよ……。ただ今回、ベストブックカバーにちなんで、ちょろっとデザイナーさんのお話をさせていただいたので、来年またみなさんにベストブックカバーを選んでもらう際には、誰がデザインした表紙かも注目してもらえると面白いかもですね!
(構成/とり)
【デジタル限定】新居歩美写真集「THE FIRST SHOOT」撮影/細居幸次郎 価格/880円(税込)
アイドルグループ「アキシブproject」の最年少・新居歩美さんの初グラビアを収めたデジタル写真集です! 白バックに白ビキニで挑む初めての水着グラビア。緊張混じりの表情は、思わず「頑張って!」と声をかけたくなるほどです。その後、海やホテルに出かけて、いろんなシチュエーションを体験していって……。次は、どんなグラビアを披露してくれるのか。未来への期待が高まる一冊です!!
【デジタル限定】大和田南那写真集「下町キャッツアイ」撮影/栗山秀作 価格/880円(税込)
本誌ハロウィン号で披露された大和田南那さんのコスプレグラビアです! 段ボールに「拾えよ!」と書いちゃうくらい強気だけど、人懐っこさもあるかわいい捨てネコ。かわいそうだし……と拾ってあげるも、いつの間にやら爪を長く伸ばした黒ネコに豹変!? ファンタジックなストーリーと大和田さんのネコ姿を同時にお楽しみください!!
【デジタル限定】青科まき/御子柴かな写真集「青科まきと御子柴かな」撮影/矢西誠二 価格/880円(税込)
バラエティ番組『水曜日のダウンタウン』のドッキリ企画で仕掛け人を務められた青科まきさんとパチンコメーカー「三洋」のキャンペーンガール・9代目ミスマリンちゃんに就任された御子柴かなさん。こちらのデジタル写真集は、かつて新宿歌舞伎町にあった「週プレ酒場」で、看板アルバイトとして働いていた頃の二人を撮った貴重なグラビアが収録されています!
【デジタル限定】西山姉妹写真集「西山姉妹」撮影/小塚毅之 価格/880円(税込)
貧乏×陰キャな姉・野園美さんとセレブ×陽キャな妹・乃利子さん。キャラクターは正反対なふたりですが、グラビアでは、息のあった姉妹らしいポージングを披露してくれています。下着姿で抱きあったり、キスをしたり……!? 姉妹を超えた濃厚な触れあいは、見ているだけでドキドキしてきます!
【デジタル限定】片山萌美写真集「愛される」撮影/神藤剛 価格/880円(税込)
グラビアデビューから7年。30代を迎えられた女優・片山萌美さんの”愛される魅力”とは一体何なのか?柔らかい笑顔。包み込まれたくなるほどの優しい雰囲気。白黒写真に見る確かな存在感とカラー写真に見る明るい人柄が、その”愛される魅力”を解き明かしてくれるようなデジタル写真集です。
【デジタル限定】工藤美桜写真集「愛されて、特撮。」撮影/岡本武志 価格/880円(税込)
仮面ライダーとスーパー戦隊。二大特撮に出演し変身を見せた経験は、女優として唯一無二のキャリアとなった——。本作から感じるのは、美しくも、どこかヒーローチックな眩さが光る存在感。特撮を愛し、特撮に愛された工藤さんの鋭い瞳と愛らしい笑顔が見られます。
【デジタル限定】豊田ルナ写真集「君がいた夏。」撮影/熊谷貫 価格/880円(税込)
豊田さんが週プレで初めて表紙&巻頭グラビアを飾った際のグラビアを収録した一冊です! 「ミスマガジン2019」でグランプリに選ばれて、現在放送中の『ウルトラマントリガー NEW GENERATION TIGA』のヒロインに抜擢されて。女優として、女性として、一歩ずつ前に進む豊田さんの豊かな表情変化に注目です。
【デジタル限定】池田桃子写真集「秘密のデート」撮影/唐木貴央 価格/880円(税込)
池田さんは、ファッション誌『CanCam』の専属モデルを務めるほのかさんのリアルマネージャーさん。そんな方が、ま、まさかグラビアで脱ぐなんて。そう思いつつトビラを開くと、ベッドの上で下着姿になって、しっかりポージングをとる池田さんの姿が……。背徳感に苛まれるのは致し方ない! でも、不思議と夢中になっちゃうんですよねぇ。