週刊プレイボーイ創刊55周年スぺシャルインタビュー『7日間の女神たちへ!!』~2006年の佐藤寛子①~

“週プレ”の華はいつの時代も、その時代に生きる日本中のオトコたちの心と体をつかんだ、他の雑誌よりページ数が断然多い、そのとき日本で一番のオンナたちが彩る「グラビア」ページだった!


そんな各時代の誌面に登場してくれた“伝説のオンナ”たちに会いに行き、グラビアの魅力を改めて紐解くインタビュー連載企画。


今回6回目には「元・生徒会長」という真面目なキャラクターからは想像できない豊かなバスト&クビレのギャップで人気を博し、演技派女優としても活躍し続けてきた佐藤寛子さんが登場。出産も経験したゼロ年代のレジェンドグラドルは、撮影で多忙な当時何を思い、そして36歳のいま何を考えているのか?


取材・文・インタビュー写真/大村克巳


* * *


2003年、週プレ初登場からグラビアの表現者として圧倒的な存在感で読者を魅了した佐藤寛子。また、女優としてのキャリアを積み、常に全力で時代を駆け抜ける彼女に「これまでの自分」と「これからの自分」について話を聞いた。


――佐藤さん自身、芸能界に憧れとかあったんですか?


佐藤 今のように、ネットやスマホのない時代ですから、テレビの世界の影響は大きかったですね。女優さんに憧れていたと思います。


――当時、憧れていた女優さんとかいましたか?


佐藤 やっぱり広末涼子さんです。今も素敵だと思ってます。


――芸能界にはどんな形で入られましたか?


佐藤 まず、どうしたらその世界に入れるのか全然わからなかったんです。オーディション雑誌の存在も知らなかった。で、新聞を見ていたら養成所のオーディションが載っていたので応募しました。そこからですね。スクールですからレッスン料を払ってチャンスに備えるシステムでした。


――わりと早い段階でそのチャンスが訪れてますね。


佐藤 17歳ぐらいからホラー映画の主演とか、Vシネの主演とかやらせていただきました。


――すごいですね。エキストラの経験なんかもゼロで、ですか?


佐藤 やりましたよ。2、3回だったと思いますが。その頃からいろいろな出会いがあって、グラビアの仕事もやってみようかと。体型がグラビア向きだったので。女優業と並行してやっていこうと、そんな感じだったと思います。グラビアの仕事を始めて、女優の仕事も多くなりました。


週刊プレイボーイ2003年39号より(撮影/井ノ元浩二)


――女優業と並行してグラビア業をやっていくうちにグラビアの仕事の割合が多くなって、イメージが女優業を邪魔していると感じる方もいると思うんですが、その辺りはどうでしたか?


佐藤 私の場合は並行してやれて良かったと思います。圧倒的にグラビアの方が多かったですけど。


――最初のグラビア撮影って覚えてます?


佐藤 覚えてます。グラビアというより初めての水着撮影はカメラ雑誌の「南の島に来た女のコを上手く撮るには」的なもので、「佐藤寛子」としてではないんです。


――“モデル”的な意味合いだと、週プレのグラビアの表現とはまた違いますね。


佐藤 全然違います。


週刊プレイボーイ2003年47号より(撮影/塔下智士)


――改めて週プレの佐藤さんのグラビアを見返すと、表現力がすごいですね。なんか物語を感じます。


佐藤 ありがとうございます。


――単に、露出すればいいんでしょ、というんじゃないですね。作品になってます。


佐藤 そこは自分が一番大事に守ってきたところです。


――あえて、そのこだわりを言葉にするとしたら?


佐藤 一言では言えません。いろんな要素がありますから。


週刊プレイボーイ2004年1&2号より(撮影/井ノ元浩二)


――確かに。モデルさんとしては、カメラマンとの相性というところで、どんな間の取り方をされるのかも大きいですよね。


佐藤 私は「動き過ぎるタイプ」かもしれないです。動いてないと鮮度が落ちる気がしてしまって。止まってキッチリ撮られる方が、変な顔やポーズにはならなくていいかもしれませんが。ブレがあっても躍動感がある方が好きですね。


――そういった写真の方が、自分の発見につながると感じてたんですね。


佐藤 そうです。新しい自分を発見できることは、表現をする上で基本プラスになっていくんです。



★第2回は、2022年1月9日配信予定です


●佐藤寛子(さとう・ひろこ)


1985年2月17日生まれ。神奈川県出身。

2002年に芸能界デビュー。

グラビアアイドルとして活躍の後、2010年公開の映画「ヌードの夜/愛は惜しみなく奪う」で第32回ヨコハマ映画祭最優秀新人賞を受賞し俳優としての評価を得る。

2015年に男児を出産し未婚の母となる。

2019年現事務所へ所属し現在もドラマ・映画とお芝居の分野での活躍を続けている。


●大村克巳(おおむら・かつみ)


1965年、静岡県生まれ。写真家。

1986年にJPS展金賞受賞し。99年ニューヨーク・ソーホーでギャラリーデビュー。

2002年日韓交流事業「済州島」を日本と韓国で発表し、

2009年から2017年より毎年「NEWS ZERO展」を開催する。

個展、グループ展の開催多数。

著書に写真集『伝言 福山雅治』(集英社)、

『はだしのゲン 創作の真実』(中央公論新社)など。


ヘア&メイク/福田純子

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