『初グラビア物語~My First Gravure Story~』 第33回後編 女優・永尾まりやが語るグラビアへの想い「AKBではどこかで選抜を諦めていた。グラビアでは表紙を飾りたいと思うようになった」

「週刊プレイボーイ」に登場するタレント、女優、アイドルなど、各分野で活躍する女性たち。彼女たちの記念すべき「初グラビア」にフォーカスし、撮影にまつわるエピソードや当時の想いを綴る連載シリーズが『初グラビア物語~My First Gravure Story~』。

 

今回は女優、タレントとして活躍する永尾まりやさんの後編。2012年、ムック本『AKB48総選挙!水着サプライズ発表2012』で初水着を披露し、AKB48卒グラビア女王として、雑誌の表紙や誌面を賑わすように。今年1月には4冊目となる写真集『ヤバイ!まりや。』(ワニブックス)を発売するなど、第一線で活躍しています。


今回は、2012年に『UTB』で披露した初のソログラビアをはじめ、週刊プレイボーイのグラビアについて、またグラビアへの思いについてを聞きました。


週刊プレイボーイ2013年23号(撮影/西條彰仁)


ーー初のソログラビアは『UTB』2012年8月号(撮影/HIROKAZU)でした。タイトルは「IN A MELLOW TONE」で、5ページの構成。ピンクや青など淡い色の水着を着て、ソファに横たわったり、屋上でたたずんだり。表情にどことなく緊張感を漂わせ、とても初々しいお姿を披露されました。


永尾 最初、お話をいただいた時は嬉しかった覚えがありますね。「ついに来た!」みたいな(笑)。都内のスタジオで撮影したのかな。すみません、あまり記憶がなくて。


ーー水着ということで恥ずかしさはありました?


永尾 なかったですね。それよりも、どう振舞っていいのかわからず緊張しました。カメラマンさんのいう通りにするだけで精一杯で。あとこの時のことで覚えていることといえば、ヘアメイクをしっかりしていただいたこと。まだAKB48に在籍中で、普段メイクはいつも自分でしていたんです。プロの方に綺麗に仕上げていただいたのは嬉しかったです。



ーー劇場とは違った自分になれたと。


永尾 はい。しかもこの撮影を機に、カラコンするのをやめたんですよ。中1から付けていたんですけど、グラビアってナチュラルメイクじゃないですか。合わないなって。


ーーおーっ! 早速、次はよりいいグラビアを撮ろうと。


永尾 そうですね。出来上がった誌面を見てなんとなく手応えというか、自分はもっとできるんじゃないかなって思ったんです。次はいつかななんて勝手に想像しちゃいました(笑)。


ーー「週刊プレイボーイ」の初ソログラビアは、2013年23号で全4ページ(撮影/西條彰仁)。この時もまだAKB48に在籍中で、白をテーマにじつに愛らしい姿を披露しています。


週刊プレイボーイ2013年23号(撮影/西條彰仁)


永尾 この時点で何回かソロのグラビアをやっていたので、ちょっとだけ余裕がありました。この撮影の時は確か、カメラマンの西條さんが薄紫の靴下を穿いていたんです。「変な色ですね」って突っ込んだら、苦笑していました。


ーー本当に余裕ですね(笑)。扉ページには「抜群のモデル系スタイルを誇る“まりやぎ”」なんて書いてあります。


永尾 ただ痩せていただけですけどね。胸がなかったので、撮影しながら「もっと大きくならないかなー」なんて思っていました。その後も決して大きくはならなかったですけど(笑)。


ーーいえいえ、十分なスタイルです。永尾さんは現在(2022年11月)までに、9回にわたって週プレに登場されています。特に印象的なグラビアは?


永尾 『Femme Fatale~悪女~』(2017年21号)は好きですね。


週刊プレイボーイ2017年21号(撮影/桑島智輝)


ーーテーマは「悪女」。ホテルの一室が舞台のグラビアで、白、黒、赤の下着などを着て、挑発的な姿を存分に披露した8ページです。


永尾 これ、扉のページに「男を破滅させるほど、刺激的な姿でグラビアに挑戦」って(笑)。ソファーの上でお肉にかぶりついたり、目隠しをしたり、ちょっと背徳的な雰囲気がありますよね。


ーーこのグラビアはAKB48を卒業してちょうど1年経った頃に掲載。新境地というか、それまでのピュアな少女のイメージから悪女に。その変化ぶりが面白いです。


永尾 確かに、顔つきとかそれまでと随分と違いますもんね(笑)。ちょっと強い!


ーー何かあったんですか?


永尾 う~ん、なんだろう。20歳を過ぎた頃から結構遊ぶようになったからかな(笑)。舞台をやるようになってから友達がたくさんできたんです。やたらお酒を飲みにいくようになって。それこそ浴びるように飲んでいた時期もあります。ボロボロになって、家に帰ったこともあったし。


ーーそんなに!? お酒の失敗はありました?


永尾 店員さんに「一緒に飲みましょうよ」って絡んだりとか。いい迷惑ですよね(笑)。仕事もそうだけど、普段はちゃんとしていましたよ。その意味での失敗はないです。印象的なグラビアといえば「この惑星の何処かで……」(2018年29号)もお気に入りですね。



ーーロケ地は台湾で、レトロな雰囲気のある街角やホテルで悩ましく、影のある女性像を見せてくれています。まるで映画のようにドラマチックなグラビアです。


永尾 昭和っぽいところでたくさん撮影できて、ずっとわくわくしっ放しでした。中にはガチで汚い家とかもあったんですけど、それはそれで味があるなって面白がっていました。あと、この頃から黒やピンクの下着だけでなく、豹柄の衣装も着るようになりました。どんなものを着るのかなって、それも楽しみでしたね(笑)。下着に関して言えば、下着モデルをやっていた時期もあるし、グラビアで見せることにはまったく抵抗ないです。


週刊プレイボーイ2018年29号(撮影/桑島智輝)


ーー永尾さんが普段、グラビアで意識するのはどんなことでしょう?


永尾 一番は躍動感です。撮影中、ポーズを止めない。やり過ぎたらカメラマンさんも撮りづらいとは思うんですけど、動くことでナチュラルな感じを出すようにしています。あとはスタッフさんとのコミュニケーション。撮影前にカメラマンさんや編集さんにテーマを必ず聞いて、いい感じの撮れたなって思ってほしいですよね。みなさんが思い描いているものを理解して、イメージ通りのものを作り上げられたらと思っています。


ーー露出に関してはどうですか。先ほどからグラビアを見て思いますけど、永尾さんはとにかく大胆ですよね。ポージングも普通だとNGになりそうなものも全力で見せていますし。


永尾 まったく気にしないわけじゃないですけど、やるのなら「ドーンといっちゃえ!」って意識はあります。私、インリン・オブ・ジョイトイさんが好きなんですけど、インリンさんもそうじゃないですか。普通では避けるような「M字開脚」とか見せている。それが堂々としてかっこいいんですよね。



ーー週刊誌からマンガ誌まで、表紙巻頭のグラビアを多数飾り、今年1月には4冊目の写真集を発売しています。AKB48時代からのファンからしたら、ここまで永尾さんがグラビアで活躍するとは想像もつかなかったでしょうね。


永尾 自分でもそう思います(笑)。自信がついたんだと思います。グラビアってこうしないといけないってものでなく、自然体の自分を見せるものじゃないですか。自分らしくいられることを評価してもらえるから、もっともっと頑張ろうって気持ちになったというか。


ーーなるほど。


永尾 あと今思えば、やっぱりAKB48時代は肩身が狭かったです。ぱるる(島崎遥香)とか横山(由依)とか同期の仲間が選抜に入って活躍しているのに、自分は選抜に入れない。それはやはり悔しくて。ありがたいことに握手会は大盛況でしたけど、選抜に入っていないからファンの方の前に立っても、どこか後ろめたくて。なのでAKB48の頃はどこかで選抜を諦めていた自分がいたんです。センターなんて夢で。でも、グラビアはやっていくうちに、たくさん表紙を飾りたいと思うようになりました。


ーーそれこそ雑誌の中のセンターみたいな。


永尾 そう。それがいまの自分に繋がっている。グラビアが背中を押して、自分を大きく成長させてくれました。グラビアがあったことで初めて自分をちゃんと好きになったんですよね。


ーー最後にみなさんにお伺いしていますが、永尾さんは初グラビアを見返しますか?


永尾 しないです。たまに過去の自分を見て、体型を確認したりするけど、それくらい。この先もグラビアをやっていきたいので、振り返ることよりも、今度はどういうのをやれたら面白いかなとか、先のことばかり考えてしまいます。



■永尾まりや(NAGAO MARIYA)

1994年3月10日生まれ 神奈川県出身

身長159㎝ 血液型=O型

公式Twitter【@mariyagiii310】

公式Instagram【@mariyagi_san】



【デジタル限定】永尾まりや写真集「Femme fatale~悪女~」撮影/桑島智輝 2200円(税込)


【デジタル限定】永尾まりや写真集「この惑星の何処かで……」撮影/桑島智輝 価格/1650円(税込)

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