『グラビア美女画報~女子のためのグラビア講座』第5回 名作写真集のオマージュが散りばめられた頓知気さきなのファースト写真集は、初恋のときめきがいっぱい!

グラビアライター・とりとグラジャパ!スタッフ・金髪りさによるグラビア好き女子ふたりが、気になるグラビア美女やデジタル写真集を女子目線で語るコラム。今回は、ファースト写真集「ときめきヒロイン」が好評発売中の頓知気さきなさんをピックアップ!


とり 先日、週プレ公式YouTubeチャンネルで公開中の「女子のためのグラビア講座(女子グラ)」に、初のゲストとして出演してくれた頓知気さきなさん! かねてからグラビア好きを公言されていて、過去の「女子グラ」も見てくださっていたんだとか。ありがたいですねぇ。


金髪 動画では4月21日(水)に発売された頓知気さんのファースト写真集『ときめきヒロイン』についてお話しさせてもらいました。ご本人からいろいろ伺ったところですが、改めて私たちだけでこの写真集の魅力を紐解いてみましょうか。


とり 本作には、河合奈保子さんの『フォトメッセージ』(1980年代)や高橋由美子さんの『pure mint』、広末涼子さんの『H』と『R』(ともに1990年代)、佐々木希さんの『かくしごと』(2010年代)など、頓知気さんが好きな写真集のオマージュが散りばめられています。見ての通り、オマージュ元となっている写真集の年代は見事にバラバラですが、写真集には統一感があって、流れるように見られるのが不思議です。


金髪 それぞれの時代ごとにチャプターを分けてオマージュするやり方もあるところ、それらをすべて取り入れながらもチグハグになっていないのは、構成がしっかりしている証拠。それに、ただレトロなだけじゃなくて、2020年代に発売される写真集としてのオリジナリティもありますよね。オマージュが込められた写真集としても見られるし、単純に令和時代のアイドル・頓知気さきなの写真集としての見方もできる。そのバランスが絶妙です。


『ときめきヒロイン』(撮影/細居幸次郎)より(以下、同)


とり そうなんですよね。まず私は、オマージュを意識せずに、頓知気さんの写真集として見させてもらいました。頓知気さんって動きが独特なんですよ。例えば、この寝起きのような爽やかなカット。一見、自然な光景なのに、手元が何とも言えない曲がり方をしていますよね。癖なのかな?


金髪 これはオマージュ関係なく、シンプルに頓知気さんらしい瞬間ですね。


とり 写真は静止画だからこそ、動きの見える瞬間が捉えられていると、そのコらしさが感じられて一気に愛おしさが増すんですよ。この手元だけで何が分かるんだって話ですけど、何となく人間性が浮かび上がってくるような気がしませんか?



金髪 浮かび上がってくるような、こないような……(笑)。頓知気さんらしさを挙げるとすると、私は目が印象的だと思いました。透き通っていて、光が入りやすくて、とても綺麗なんですよ。最近流行っている「ちゅるん系(色素が薄くてキラキラした目)」のカラコンの瞳を、生まれつき持っているんですよね。顔がアップで写っているカットも多いから、ついつい瞳に目がいっちゃいました。


とり そう言われて見ると、どのカットでも瞳がキラキラしていますね。表紙の写真なんて特に綺麗。本作のテーマは「初恋」らしいですし、輝かしい瞳が初恋のときめきを表しているようにも見えてきます。


金髪 「初恋」って聞いたとき、とても腑に落ちたなぁ。写真集を見ていると、80年代の時代背景のなか、当時のアイドルに初めての恋心を抱く感覚ってこんな感じだったのかなと思える距離感があるんですよね。


とり 昔のアイドルは今よりもっと遠い存在でしたもんね。ポストに手紙を投函しているシーンがあるけど、それなんて、まさにその時代の風景じゃないですか。今やLINEで告白をする時代ですけど、手紙だと「既読」が付くわけでもないから、相手がいつその想いを受け取ったか、そもそもちゃんと届いているかすら分からない。それゆえに、写真集に写る投函前後の高揚感は、現代にはない趣(おもむき)だなと思いました。


金髪 縄跳びとか、カエルの手遊びとか、今っぽくない要素が所々にあるから、何度も見返すことでノスタルジックな発見ができて楽しいよね。そういった細かいこだわりを見つけるたびに、頓知気さんのグラビア愛と写真集への鋭い観察力を実感します。


とり ただ私は、グラビアをドキュメンタリー的に見ているところがあって、表情や空気感からそのコの感情を想像して、自分と重ね合わせて写真集を見るのが好きなんですよ。でもその視点で本作を見ようとすると、頓知気さんのリアルな感情が見えづらい。「初恋」の心ときめく心情が描かれているにも関わらず、果たして頓知気さんの気持ちはどこまで本物なのか?って、ドギマギしてしまうんです。



金髪 一線引いている感じがあるよね。このベッドシーンとか、リアルなシチュエーションではあるものの、私は夢の中の映像だと思っています。自分にとって都合のいいシチュエーションに初恋の相手を登場させるみたいな(笑)。みんなが「俺の恋人だ!」って錯覚するんだけど、結局誰も頓知気さんとは付き合えていない感じ。この距離感こそが80年代のアイドルらしさであり、頓知気さんが表現したかった理想のヒロイン像なんじゃないかなって。



とり これは「女子グラ」の動画内で頓知気さん自身がお気に入りカットに挙げていて、偶然私も候補に入れていたカット。写真集を通して、頓知気さんのことを特別で近しい人だと強く意識していたのに、どうしても手の届かない存在だと知らされたような切なさを感じる一枚だったので選びました。金髪さんが紹介したカットに比べて、めちゃくちゃ距離を感じますよね。「初恋に浮かれていた途端、急に彼女の心の内が読めなくなってしまった。けれど、腕にあるハンコ注射の跡だけは、嫌という程に”自分が特別意識を持っていた彼女”であることをハッキリと示している――」。……この感じ、伝わりますか(笑)?


金髪 分かりますよ。あの頃アイドルに抱いた恋心は本物だけど、彼女はみんなの特別で、絶対に自分と結ばれることはなかった。その切なさと淡さが表れていますよね。衣装やシチュエーションを80年代っぽくするだけでなく、当時のアイドルに寄せた想いや感じ方まで再現されていて凄いなぁ。なかなか、そこまでできる人はいないですよ。


とり 最初、写真集の内容をデータで見せていただきましたが、製本されたものを見たときに、また少し感じ方が変わりました。それこそ、80年代はデジタル写真集などなかったわけです。紙の雑誌、紙の写真集しかなかった時代だからこそ、製本されることで、さらに当時の距離感がリアルに感じられるようになった気がしました。写真集そのものの重みとか、ページをめくる動作が、感じ方に変化をもたらしたのかもしれないですね。


金髪 「タイトルのフォントもこだわった」と言っていたし、細かい演出から、80年代のアイドル写真集らしい距離感を見事に表現していますよね。写真集愛の強い頓知気さんのこだわりが詰まっているだけあって、見応えたっぷりです。みなさんも是非、実際に写真集を手に取って、初恋ならではのときめきの距離感を体験してみてください!


*第6回は、5月15日(土)配信予定です


(構成/とり)


頓知気さきなファースト写真集『ときめきヒロイン』

撮影/細居幸次郎 定価/2530円(税込)


「初恋」をテーマに、グラビア好きの頓知気さんならではのこだわりが随所に詰まったファースト写真集。ノスタルジックな雰囲気と自由奔放でかわいい頓知気さんの姿に、ときめきを感じずにはいられません!


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