『グラビア美女画報~女子のためのグラビア講座』第10回 永遠の「こまっちゃん」。なぜ小松彩夏はいくつになってもピュアなままなのか?

グラビアライター・とりとグラジャパ!スタッフ・金髪りさによるグラビア好き女子ふたりが、気になるグラビア美女やデジタル写真集を女子目線で語るコラム。第9回は、小松彩夏さんをピックアップ! 永遠の「こまっちゃん」。なぜ小松彩夏はいくつになってもピュアなままなのか?


ファンタジーこそリアル?


金髪 小松彩夏さんといえば、2003年に放送されていた実写版『美少女戦士セーラームーン』でセーラーヴィーナス役を演じられていた印象が強いですよね。当時放送を見ていたので、一昨年、約5年ぶりに週プレの撮り下ろしにご登場されたときは、なんだか不思議な感覚がありました。


とり ちょうど小松さんが事務所から独立され、フリーで活動しはじめたタイミングだったんですよね。リリースされたデジタル写真集は『KOMAPHOTO[real](以下『real』)』と『KOMAPHOTO[fantasy](以下『fantasy』)』の2作品。リアリティなグラビアがお好きな金髪さんは、やっぱり『real』の方が気になったんじゃないですか?


金髪 そうですね。『real』は、愛知県の旅館に1泊2日宿泊して撮影された写真集。旅の始まりから終わりまで、一部始終が分かりやすくて、一緒に旅行している気分になれるところが完全に私の好みです。まず冒頭、旅館に向かう電車に乗っているシーンから始まるのがいいですよね。いつも通りの日常から旅行の非日常感にスッと入っていける感じがします。この導入、凄くないですか?


とり いいですよね。いきなり水着で登場する写真集が多いなか、日常的な風景から始まるのは斬新だし、めちゃくちゃ感情移入できました。それに、少し離れた場所から撮られていることで、まだ近すぎていない二人の関係性も見えてきます。初旅行なんですかね?緊張しつつも楽しみな気持ちが抑えられず、ついつい小松さんの方を見てしまう初々しさがリアルに写っていて、見ているだけでドキドキしちゃいます。


デジタル写真集『KOMAPHOTO[real]』(撮影/栗山秀作)より


金髪 そして旅館に到着してからは、服を脱いで、温泉に向かって、浴衣に着替えて、夜になって……。ゆったりのんびり、温泉旅行を楽しんでいる様子が写されています。なかでも、服を着替えたり、髪を解いたり、動きのあるカットが多いのも特徴的ですよね。プライベート旅行を覗き見させてもらっているような、タイトル通りまさに、リアルな瞬間が切り取られています。


とり クレジットを見たところ、『real』はヘアメイクもスタイリングも、全て小松さん自身で行われたみたいですよ。普段通りのメイクに、自ら選んだ衣装を着ているなんて、もう完全にプライベートですよね?フリーになられたからこそ挑戦できた正真正銘のリアル。貴重なグラビアです。


金髪 もうひとつの『fantasy』にもフィルムで撮られた日常風景が収録されています。近所を散歩したりお出かけしたり、『real』以上に距離が近い関係性に見えるものの、合間に、普段のグラビアっぽいデジタル写真が出てくるので、『real』のように流れでは見られない写真集になっていますね。


とり 面白い構成ですよね。私は、これはこれでリアルな写真集だと感じました。交互に現れるフィルム写真とデジタル写真は、プライベートな小松さんと芸能人として公の場に現れる小松さんの二面性を表しているような気がして。後者もある種、リアルな小松さんではありますよね。


デジタル写真集『KOMAPHOTO[fantasy]』(撮影/栗山秀作)より


金髪 とりさん的には、このカットもリアルな小松さんのように感じましたか? 私的には、お似合いでカッコいいとはいえ、温和で優しそうな印象があるだけに、別人のように見えました。


とり そうですね。私の勝手な想像ですが、『fantasy』は二面性のみならず、小松さんの多面性を思わせる写真集だと解釈しています。このカットからは、温和な小松さんと言えど、心のどこかに「衝動的に暴れたい」「イメージを壊したい」といったパンク精神があるのかもしれないな、と考えましたね。

人の内面には、他人からすると意外に感じる一面が隠されていることがあって、結局他人が抱いているイメージは、多面性のなかのほんの一面に過ぎないわけじゃないですか。だからこそ、意外性のある一面を見たときに「どちらが本当の姿なの?」と戸惑ってしまう。その感覚が、他人視点でファンタジーに写るのかなって。


金髪 今回もとりさんの妄想解釈炸裂ですね(笑)。そう言われると、フリーの道を選んだのも、心の内にあったパンク精神が影響したのかもしれないですよね。ほかにも、プリンに口づけをするお茶目な一面や大人の色気が漂う一面など、いろんな姿を見せてくれています。それもまた、フリーになったことを機に、幅広い自分に挑戦したい気持ちの表れだったりして。


とり それが小松さんの内側から出てくる多面性だとすれば、『fantasy』には、『real』よりもリアルな姿が写っているように思えてきますね。文字通り『real』がリアルなのか、はたまた『fantasy』がリアルなのか。感じ方は人それぞれですね(笑)。


ファンとのzoom会議で、アドバイスや意見を!?


金髪 そして『real』『fantasy』から約1年後の昨年11月にデジタル写真集『34 ―AYAKA KOMATSU 2006~2020―(以下『34』)』がリリースされました。確かとりさんはこのとき、小松さんのインタビューを担当されていましたよね。


とり はい。グラビアの話だけでなく、当時、私がフリーのライターとして独立したばかりだったこともあって、フリーランス話についてもたくさん聞かせてもらいました。そこで「ファンの方とzoom会議を開いて、アドバイスや意見をもらっている」と語られていて、凄い方だと思いましたね。歳を重ね、経験を重ねるごとに、相手の意見に素直に耳を傾けることが難しくなるとよく聞きますが、小松さんは全くそんな気配がなくて。その素直な人柄こそが、長く愛され続けている理由なんだろうなぁって。


金髪 30歳を超えられても「小松さん」ではなく「こまっちゃん」と呼びたくなるピュアさが保たれているのが凄いですよね。目上の方なので、私たちはさすがに「こまっちゃん」とは呼べないですけど(笑)。


デジタル写真集『34 ―AYAKA KOMATSU 2006~2020―』(撮影/熊谷貫)より


とり 分かります。本当にピュアな方ですよね。『34』の後半には、小松さんが20代だった2006年から2012年、当時の週プレに掲載されたグラビアも収録されています。その対比もあって前半の撮り下ろしでは、34歳の大人な魅力に溢れた写真がたくさん見られますが、この一枚だけはどこか少女っぽくて、ときめきましたね。衣装や背景の主張がない分、小松さんのピュアさを真っ直ぐに感じることができました。


デジタル写真集『34 ―AYAKA KOMATSU 2006~2020―』(撮影/熊谷貫)より


金髪 ピュアさと同時に、年相応の余裕が感じられるところも小松さんの魅力だと思います。今やいろんなグラビアアイドルがいて、みんな超絶スタイルがよかったり、奇抜な個性を持っていたりするなかで、小松さんのグラビアは親しみやすさが滲み出ていますよね。この優しそうな笑顔を見てくださいよ。10代〜20代の女のコにはない落ち着きがありますよね。未来のためにグラビアを頑張っている若いコを応援するのも楽しいけど、この小松さんみたく、親しみのある笑顔で笑いかけてくれて、余裕が感じられるグラビアを見て癒されたいと思っている読者の方も多いんじゃないかな?


とり 余裕かぁ……。緊張しいの私には無縁の二文字です(笑)。まぁ、20代は大なり小なり尖りやすくて、焦りがちなお年頃なのかなぁと俯瞰して見てはいるんですが、やっぱり歳を重ねるごとに感情が安定していくものなんですかね?


金髪 そうだと思いますよ。私は逆に、徐々に丸くなっていく自分にときどきウンザリしちゃいます(笑)。でも小松さんは、余裕を持ちつつも若々しいピュアさと素直さを兼ね備えているのが本当に素敵。いい年の重ね方をされていますよね。どうすれば小松さんのようなピュアな30代になれるんだろう?何か具体的な秘訣についてお話しされていませんでしたか?例えば、座禅をはじめました的な。


とり いやぁ、特に何も(笑)。ただ、小松さんのもともとの性格に加えて、フリーになられたことはやっぱり大きいんじゃないですかね。30代を迎えられてからひとつ初心に返るきっかけがあったことで、デビュー当時と同じくらいピュアな気持ちで仕事ができているというか。実際に毎年カレンダーを作っているらしいんですけど、コンセプトを考えて、Instagramでカメラマンを探して、DMで撮影依頼をして、お金のことも含めて全部自分でやっているそうですよ。事務所にいた頃は周りのスタッフさんがやってくれていたことを自らやるなかで、改めて気づくこともあるだろうし、日々勉強ですよね。


金髪 なるほど。絶えず新しい挑戦を続けていくことが、ピュアさの秘訣……なのかな? やりたいことを実現するためにも、人に頼み事ができる素直さは必要ですし、いくつになっても、自分一人でできることには限界がありますからね。う〜ん。難しいけど、私はあまり人に相談するタイプじゃないから、そういうところから素直になっていこうかな。


*第11回は、6月19日(土)配信予定です


(構成/とり)


【デジタル限定】小松彩夏写真集「KOMAPHOTO[real]」

撮影/栗山秀作 価格/2037円(税込)

旅の始まりから終わりまで。小松さんとの1泊2日の旅行気分を”リアル”に楽しめます。旅館でグッと距離が縮まったかと思いきや、チェックアウト後はまた少し距離を感じるような……。旅行ならではの特別な時間を堪能あれ。


【デジタル限定】小松彩夏写真集「KOMAPHOTO[fantasy]」

撮影/栗山秀作 価格/2037円(税込)

フィルムとデジタルが交互に表れる不思議なデジタル写真集。ご近所デートがてら散歩を楽しんでいるような何気ない写真のほか、大人の色気や少女らしい無邪気さ、コラム内でご紹介したようなパンクな一面など、いろんなイメージの小松さんが見られます。


【デジタル限定】小松彩夏写真集「34 ―AYAKA KOMATSU 2006~2020―」

撮影/熊谷貫 価格/1980円(税込)

初登場にして初表紙を飾った2006年から2012年の間、週プレ本誌に掲載された過去のグラビア、そして2020年に新しく撮り下ろされたグラビア。実に15年分もの小松さんを一気に見られる一冊です。表情の変化と変わらないピュアさに注目!

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