2022年1月26日 取材・文/大野智己、撮影/山上徳幸
「週刊プレイボーイ」の誌面を飾り、現在、さまざまな分野で活躍する女性たち。彼女たちの記念すべき「初グラビア」にフォーカスし、撮影にまつわるエピソードや当時の想いを綴る連載シリーズ。
今回登場するのはタレント・女優の志田音々さん。彼女は「週刊プレイボーイ2019年42号」(2019年10月21日号)で、初水着を披露。
「ピュアは時として胸を刺す。」のタイトルの通り、透明感あふれるその可憐な姿は読者のハートを突き刺すことに。あどけなさの残る笑顔とバランスの取れた見事なスタイルとのギャップもあり、大きな反響を呼びました。
中学校3年より芸能事務所に所属し、大学入学を機に芸能活動を本格化。現在は現役女子大生タレント・女優として活躍する彼女。今回はデビューのきっかけから、転機となった「週刊朝日」表紙への出演、そして初グラビアに至るまでの経緯を聞きました。
ちなみに彼女はプライベートでは水着を着ないことを心に決めているんだとか。それは一体なぜ……? 水着にまつわる衝撃のエピソードも初めて明かしてくれました。
「週刊プレイボーイ2019年42号」(撮影/唐木貴央)より
――もともと志田さんはどんな経緯で、芸能界入りされたんですか?
志田 中3の時に「ミス・ティーン・ジャパン2014」に応募して、準グランプリをいただいたことがきっかけです。その時、現在所属している事務所からお声がけいただき、芸能活動するようになりました。
――「ミス・ティーン~」は、自分から応募を?
志田 お母さんが、行きつけの美容院の店長に勧められ、応募しました。お母さんもひそかに私が芸能人になれるんじゃないかと思っていたらしくて(笑)。その後、書類審査が通って、私自身よくわからないまま1次面接に行くことになったんですけど、それがものすごく怖くて。
――怖い? 何かあったんですか?
志田 まず待合室に女のコが30人くらいいて、みんな派手な服を着てたり、メイクを決めたり、気合い十分で圧がすごいんです。で、面接室に入ったら、今度は大人が4~5人くらい座ってて。それぞれまったくニコリともせず、こわばった表情をしてるんです。
――まぁ審査ですからね。
志田 最初は頑張ってお話をしていたんですけど、段々涙が湧いてきて、気づいたら大泣きしちゃって。
――え! 大泣き!? 緊張で!?
志田 そうです。そうしたら私を見て、大爆笑する人がいて。「なんてひどい大人なんだ! 人が泣いてるのに笑うなんて!」って思ったんですけど、なんとか合格。関東、全国大会へ進み、結果的に準グランプリをもらいました。
――ホッとしました(笑)。そもそも芸能界に興味は?
志田 小さい頃はアイドルに憧れていました。でもお母さんに安定した仕事のほうがいいからと女子アナを勧められ、自分でもそっちを目指すようになりました。女子アナの中にはアイドルみたいなお仕事をする方もいますからね。
――アイドルに憧れていたってことは、学生時代は「クラスの人気者」タイプだったとか?
志田 いえ、まったく。小学生まではすごい恥ずかしがり屋で、授業では答えがわかっていても手を挙げられないくらいの引っ込み思案でした。ここでまたお母さんが出てくるんですけど(笑)、先生にその話を聞いて「このままじゃ音々はダメになる」と。「すぐクラス委員に立候補しなさい!」と言われクラス委員をやり、生徒会長もやりました。
おかげで気が弱いのを克服できて、いつの間にかポジティブ・シンキングになりました。今も周りのことは、いい意味であまり気にしないです。
――お母さんに感謝ですね。さて大学に進学された後、『ZIP! 静岡Weater』(静岡第一テレビ)でお天気お姉さんのお仕事を開始。さらに「週刊朝日」の表紙に出演しましたね。
志田 それまでもソフトバンクさんのウェブCMや「週刊ヤングジャンプ」さんの制コレアルティメット2014とか度々、お仕事はさせていただいたんですけど、いよいよお仕事を本格的にスタートすることになって。特に『週刊朝日』さんのお仕事は大きかったですね。表紙になったことで自信になりました。
――これはオーディションを通じて登場することに?
志田 そうです。応募者は700人くらいいたのかな。この時は面接以外にテスト撮影もあったんですけど、それ用に思いついたのが、手でポニーテールを作るポーズ。鏡に向かって表情やポーズの練習をしていたら、「これは猿耳が見えて可愛いんじゃないか!」ってひらめいて。本番でもそれをやったら、合格をいただきました!
――確かに可愛い! それ、志田さんのグラビアでたまに見かけますけど、渾身のポーズだったんですね。「週刊朝日」はとても爽やかな水着姿を披露していましたね。
志田 そうです。私を含め、3名の合格メンバーと沖縄に行って撮ってもらいました。ちょっと市場へいっただけで、観光をしている時間はほとんどなかったんですけど、すぐみんなと打ち解けて、楽しいロケでしたね。
――印象に残っていることは?
志田 撮影は花火でハートを描いたり、シャボン玉を膨らましたり、アイスを食べたり、楽しいことばかりだったんですけど、唯一不安になったのが、イルカとのツーショット。
板の上に座って、イルカに触れているところを撮ってもらったんですけど、ずっとその板がひっくり返らないかドキドキしちゃって。私、泳げないので海に落ちたら、もうおしまいだなって(笑)。見ていただくとわかるんですけど、表情がすごくこわばっています。
ちなみにイルカさんの肌はナスみたいでした。表面がテカテカ光って、ザラッとした感触で。
――ナス! なんとなくわかる気も……(笑)。さていよいよ初グラビアのお話に入ります。志田さんは「週刊プレイボーイ」2019年の42号に初登場していただきましたが、グラビアはどんな経緯でやることに?
志田 事務所から提案されました。それで「はい、やりまーす!」って。
――すごくあっさりと(笑)。グラビアは見たことありました?
志田 なかったです。でも「週刊朝日」さんの水着撮影がものすごく楽しかったんですよ。なので似たような感じかなって。
――水着になること自体にも抵抗はなかったと。志田さんは普段からプールに行くなど、水着になることはあるんですか?
志田 プライベートでは着ないです。それにはちゃんとした理由があって。
――理由!? 一体、どんな?
志田 高校1年の時、家族でハワイアンズ(福島県にあるスパリゾート)に行ったんです。で、みんなでそこにあるプールに入ろうってことになり、水着をレンタルしたんです。
それまではずっとワンピース水着を着てたんですけど、もう高校生だし、子供みたいなのも変だからってビキニにしたんですね。
私、妹と弟がいて、子供同士3人で思い切りはしゃいでいたら、周りの人たちが私をジロジロと見るんですよ。あまりに見られるから「なんだろう?」と思ったら、上の水着がズレてて……。
――え? ズレて! 大事故じゃないですか!
志田 はい、大事故です(笑)。ワンピース水着って、どんなに激しく動いても平気じゃないですか。それと同じつもりでいたんですよね。
――いや、そんな冷静に言うようなことではないでしょ。
志田 なのでその時、心に決めたんです。思い切りはしゃげないならもうプールに行っても仕方ない!って。だからそれ以来一度もプールに行ってないし、水着も着てないです。
――いや、そうじゃなくて、上に何か着るとか、面積の大きな水着を着るとかすればいい気が(笑)。まぁ、とにかく、この時に初めてガッチリと水着姿を撮ったと。撮影自体に緊張はしませんでした?
志田 この時は早朝に都内で集合し、みんなでバスに乗って千葉のスタジオへ行ったんですけど、スタッフさんは全員はじめましての方ばかり。撮影自体はそうでもなかったけど、人に対しては緊張しましたね。最初、なかなか喋ったりもできませんでしたから。
*第15回後編は、2月2日(水)更新予定です
■志田音々(Nene SHIDA)
1998年7月15日生まれ
埼玉県出身 身長167㎝
血液型=AB型
○成城大学在学中。公式Instagram【@shida_nene0715】公式Twitter【@nenemaru0715】