2022年4月2日 構成/とり
グラビアライター・とりとグラジャパ!スタッフ・金髪りさによるグラビア好き女子ふたりが、気になるグラビア美女やデジタル写真集を女子目線で語るコラム。第46回は、似鳥沙也加さんをピックアップ! すべてはファンのため。インスタグラビアの女王、似鳥沙也加のグラビアコミュニケーション!
プライベートは引きこもり。グラビアではノリノリ!
とり 今やSNS上でいろんな女のコのグラビアが見られる時代ですけど、インスタグラムにグラビア写真を投稿する「インスタグラビア」の先駆者は似鳥沙也加さんなんですよね。
金髪 似鳥さんのインスタをさかのぼってみると、2018年ごろから「#インスタグラビア」のハッシュタグを使っていますね。肌感覚的にも、それくらいからじわじわとSNSでグラビアを見る機会が増えてきた気がします。何なら当時は、SNSに自撮りをあげるのに抵抗感のある女のコも今以上に多かったはず。芸能人ならまだしも、ほぼ一般人の女のコがグラビア風の写真をアップするなんて、かなり斬新だったはずですよ。
とり しかも似鳥さんは、高校を中退してからずっと家に引きこもっていたんですよね。そんな人がって思うと、なおさらビックリですよ。今もお仕事がある日以外は基本家で過ごしているそうで、実際にお会いしてインタビューさせてもらったときも、か細い声で、なかなか目があわなかったのが印象的でしたし。
金髪 週プレに出だした頃のインタビューにも「蚊の鳴くような小さな声で、伏し目がちにインタビューに応じる」と書かれていましたね(笑)。
とり 私がお会いしたのはわりと最近なので、デビューから4年経った今でさえも、控えめな性格は変わっていないんだろうなぁ。ただ、似鳥さんがインスタグラビアを投稿するようになったのは、たまたま美容院で声をかけられて、サロンモデルをはじめたことがきっかけだったそう。何でも、せっかく撮ってもらうんだったら大好きなグラビア風に撮ってもらえたら、自分も楽しめるんじゃないかと、自ら提案されたんですって。
金髪 その提案ができるのもスゴいですよね(笑)。
とり その些細な行動が今の活躍に繋がっているわけですから。単純な話ではないにしろ、好きが原動力になると、どこまでも羽ばたける強い翼になり得るんだなぁと感じますよね。
デジタル写真集『CRIMSON NIGHT』(撮影/カノウリョウマ)より
金髪 インスタグラビアからはじまり、今ではナチュラルなグラビアからコスプレグラビアまで、幅広い世界観を見せてくれていますもんね。2020年の週プレ54周年記念・秋のコス祭り54人号で披露されていた 血まみれナース&包帯ガールの仮装グラビア(デジタル写真集『CRIMSON NIGHT』に収録)なんて、めちゃくちゃかわいかったよなぁ。
とり いわゆる引きこもりのイメージと結びつかないほどの大胆なポージングをノリノリでしてくれているのがいいですよね。グラビアが本当に大好きなんだなぁというのが伝わってきます。
金髪 とりさんはデジタル写真集『スク水カーニバル in 例のプール』が大好きなんじゃなかったっけ?
とり はい。大好きです(笑)。
金髪 全ページにわたって、あらゆるスクール水着姿の似鳥さんを楽しめる一冊。とりさんがいつもやっているような妄想には繋がらなさそうなフェチ寄りのグラビアですけど、見どころは?
デジタル写真集『スク水カーニバル in 例のプール』(撮影/小塚毅之)より
とり わけの分からなさとテンション感ですね(笑)。おっしゃる通り、妄想働くグラビアというよりはカタログ的に衣装の変化を楽しむグラビアで。絶対にスク水しか見せないぞ!って振り切り具合が堪らないんですよ。そのわりにロケーションは、バーのカウンターや大理石の床にピアノが置かれている部屋など、プールだけにとどまらず、幅広くて。このカットなんて、脚立に跨っていますからね。スクール水着を着ていればあとは何でもOKな自由さが楽しくて仕方ないんです。
金髪 まぁ、分からなくはないけど(笑)。
デジタル写真集『スク水カーニバル in 例のプール』(撮影/小塚毅之)より
とり グラビアって、現場でどれだけノれるかが大事じゃないですか。特にモデルさんとカメラマンさんが盛り上がれば盛り上がるほど、写真にもそのテンションが写ります。それでいうと、似鳥さんは、かねて訪れてみたかったという「例のプール(グラビアやAVの撮影でよく使用されている“おなじみのプール”)」で撮影ができてうれしかっただろうし、カメラマン・小塚毅之さんは、挑戦的なスク水縛りの撮影にテンションが上がっているように感じられます。衣装をテーマにしたグラビアでありながら、ただ衣装を見せるだけでなく、こうも動きに魅せられるとは……。ノリがないと出来ない演出だと思いましたよ。
金髪 似鳥さんって、大好きなグラビアのこととなると途端に積極的になれるタイプなんですかね?
とり うんうん。そんな気がしますね! グラビアにノリノリな引きこもり女子、か。プライベートでは施錠されている心の扉を唯一解錠させ、さまざまな姿に変身させるグラビアは、まるで魔法のようですね。
インスタグラビアは、生きるために欠かせない営み
金髪 ただ正直なところ、個人的には、似鳥さんがどういう人なのかイマイチ掴み切れていないんですよね。
とり 似鳥さんは、グラビアを通してファンの人とコミュニケーションをとることを大切にされている方だと思います。体を見せるため、あるいは将来の夢や目標のためにグラビアを頑張っているのではなく、グラビアをやって、ファンの人から反応をもらって、また新しいグラビアに挑戦して、また反応をもらって……の繰り返しが重要なんじゃないかと。似鳥さんがSNSで丁寧にファンの方へお返事しているのを見て、そうやって生命線を伸ばしてきたんだろうなぁと、勝手に想像していました。
金髪 せ、生命線?
とり 純粋な好きと楽しさがあるのは大前提として。インスタグラビアをやっていなかったら、いまだにずっと家に引きこもっていたかもしれないと思うと、グラビアを撮影してファンの人に見てもらうこと、インスタグラビアを投稿し続けることは、似鳥さんが生きていくために欠かせない営みのひとつだと言える気がするんですよね。
金髪 そうなんですかね?
とり SNSに自分の写真を載せるのが苦手な私からすれば、似鳥さんのインスタグラビアは引きこもりとは思えないくらいの露出感です。でも似鳥さんの感覚としては、きっと私が感じているほど大胆な行為ではないんですよね。だってそれは、似鳥さんなりのコミュニケーション方法だから。得意不得意が人それぞれ違うように、コミュニケーション方法も十人十色。もともと見るのが大好きだったグラビアが、似鳥さんが苦手とする“人と接するための手段”になってくれたってだけなんですよね、きっと。
金髪 まぁ確かに、引きこもり経験のある似鳥さんがこうしてグラビアで楽しげな姿を見せてくれているのは、同じく引きこもりで悩んでいる人たちの励みにはなりそうですよね。
デジタル写真集『インスタグラビアを超えて~湯煙編~』(撮影/三瓶康友)より
とり それでいうとデジタル写真集『インスタグラビアを超えて~湯煙編~』では、かなり腹を割ったコミュニケーションをとっていますよね。温泉での脱ぎっぷりもさることながら、ラストの客室シーンでは、インスタ映えとは無縁の“自然体すぎる表情”をたっぷりと見せてくれています。
金髪 私も、似鳥さんのグラビアだったら『インスタグラビアを超えて~』がいちばん好き。これって、週プレ初登場から約9ヵ月で初表紙に抜擢された際のグラビアなんですよね。当時は、SNSで発掘された“ほぼシロウト”の女のコの撮り下ろしが今以上に珍しい時代だったし、表紙を飾っているのを見たときは衝撃的だったなぁ。
とり “ほぼシロウト”からの表紙抜擢は、似鳥さんとしてもうれしかったでしょうね。「もっと本気でグラビア頑張ってみたいな」という気持ちにさせられた部分もある気がしますよ。多分、恥ずかしさもあったと思いますけど(笑)。
金髪 そう言えば、ちょうど表紙に抜擢された頃くらいに、週プレ酒場で似鳥さんのイベントを開催したんですよ。私はその場にいなかったんですけど、聞いた話によると、ファンの人たちからも好評で、似鳥さんもかなり楽しんでいたそうで。人と接することへの苦手意識も相手がファンの人なら楽しく頑張れた、みたいな感覚もあったんじゃないかな。
とり それはありそうですね。実際に似鳥さんって、スゴくファン思いな印象がありますよ。以前は、ファン向けの写真集『月間似鳥沙也加』を毎月自主制作していたし、今もファンクラブで毎日のようにブログを更新しては、写真集の制作もされています。それに驚いたのは、ファンクラブ内でコンセプトビデオまで作っているんですよ! しかも、男性と触れあっているシーンまであるんです。今まで、似鳥さんの映像コンテンツってあまりなかったと思いますし、演技レッスンに通っているとはお聞きしていたものの、こんなふうに活かされているんだとビックリしましたよ。
金髪 へぇ、そんなのがあるんだ!
とり そうやって自発的に新しい挑戦をされているのは、やっぱりファンの人に楽しんでもらいたい気持ちがあるから。自分の活動が誰かのためになってほしい思いが活動の軸にあるから、どんどん前進していっているんだと思います。今、臨床心理士の資格を取るための勉強もされているそうなんですよ。どうやら、学校に行けず引きこもりになってしまった経験がある分、同じようにひとりで思い悩んでいる人たちの助けになりたいんですって。
金髪 グラビアから臨床心理士か。なんだか、新しいですね。
とり “応援してくれているファン”ではない人たちにまでやさしさを届けたいと行動を起こしているのは、グラビアが似鳥さんに与えた、大きな生き方の変化ですよね。グラビアが似鳥さんを救い、似鳥さんのグラビアがファンを救い、またグラビアとは無縁の誰かをも救おうとしている事実は、気分が落ち込んだときに、グラビアや写真集を見て、元気付けられた経験のある私からすれば、うれしい循環ですよ。グラビアをやっているだけで、ネガティブな意見が届くこともあるだろうけど、ファンの存在を信じて、どこまでもやさしさを貫いてほしいな。
(構成/とり)
【デジタル限定】似鳥沙也加写真集「インスタグラビアを超えて~湯煙編~」撮影/三瓶康友 価格/1320円(税込)
インスタグラムに投稿された「#インスタグラビア」が注目を集めて間もない頃、“ほぼシロウト”でありながら本誌の表紙に抜擢! そんな似鳥さんの初々しさと「#インスタグラビア」では見られないナチュラルな一面が楽しめるデジタル写真集です。特に最後の客室シーンで見られる素の笑顔は見逃せませんよ!
【デジタル限定】似鳥沙也加写真集「スク水カーニバル in 例のプール」撮影/小塚毅之 価格/1320円(税込)
全編スクール水着で撮影されたフェチ寄りなデジタル写真集です。かの有名な「例のプール」だけでなく、いろんなシチュエーションで、いろんなバリエーションのスクール水着を色っぽく着こなしているシュールかつセクシーな世界観が堪りません。「なぜここでスク水に?」そんな疑問は置いておいて、ただただノリノリな“スク水カーニバル”をお楽しみください!!
【デジタル限定】似鳥沙也加写真集「CRIMSON NIGHT」
本誌ハロウィン号で披露された似鳥さんのコスプレグラビアです! 無機質な病室で体をくねらせるセクシーな包帯ガール&「人体実験でもしているの……?」不気味カワイイ血まみれナース。ホラーとキュンは紙一重(!?)。普段のやさし〜い似鳥さんとのギャップに、ドキドキしまくりの一冊です♡