2021年11月21日 取材・文・インタビュー写真/大村克巳
“週プレ”の華はいつの時代も、その時代に生きる日本中のオトコたちの心と体をつかんだ、他の雑誌よりページ数が断然多い、そのとき日本で一番のオンナたちが彩る「グラビア」ページだった!
そんな各時代の誌面に登場してくれた“伝説のオンナ”たちに会いに行き、グラビアの魅力を改めて紐解くインタビュー連載企画。
その第5回目にはオフィシャルなメディアへの登場が数年ぶりとなる原幹恵さんが登場! その端正な顔立ちと豊かなバストでグラビア雑誌を席巻したレジェンドは、当時をどう振り返ってくれるのだろうか?
取材・文・インタビュー写真/大村克巳
* * *
――撮影は基本楽しかったと。でもそればっかりじゃなくて、辛いこともあったと思うんですよ。
原 ありました。もちろん。
――それはどんなことですか?
原 体型維持ですね。グラビアに出始めた頃は高校生なので、食欲旺盛で。当時、事務所からもう少し痩せなさいって言われてました。ダイエットはきついですよね。同級生は早弁したり購買でパン買ってたり、ですから(笑)。
――育ち盛りだものね。スタイルの維持や体調管理も、しっかりやってないと肌とかにも出るしね。自分の武器を磨くってことでは、アスリートと同じですね。
原 大変でした。
週刊プレイボーイ2007年29号より(撮影/熊谷貫)
――撮影にも慣れてきて、グラビアに出ることが当たり前になっていくと、「女優になる」といった想いと現状にギャップが生まれたりしませんでしたか?
原 ありましたね。こうなりたいという憧れと世間に出ていく自分のイメージについて、悩んだ時期もありました。本当にグラビアを辞めたいなって時期ももちろんありましたし、事務所とも話し合いました。お芝居しても自分の見られ方が違うんじゃないかとか、その頃は悩みましたね。
でも、ある時にデビュー当時から見守ってくれる方々の存在のありがたさに気がついて、グラビアが自分のホームなんだと思えて気持ちが楽になりました。それから自信を持ってできるようになりました。
――ご自分の代表作を、グラビアと言えるんですね。
原 はい、言えます。本当に応援してくれる人たちがいましたから。自信を持って言えます。
週刊プレイボーイ2007年47号より(撮影/熊谷貫)
――それは素晴らしいことですね。
原 私、34歳になるんですけど、30歳の時に所属事務所を辞めたんです。もう4年経ちましたがその間に海外留学とかして。
――そうでしたか。海外はどちらへ?
原 カナダです。バンクーバーの語学学校に4ヵ月間行きました。それほど英語が話せるようになったわけでもないですけど、とても新鮮な体験でした。
――30代を迎えるに当たって、自分をリセットしたいって気持ちがあったんですね。
原 そうですね。インテリアデザインの学校にも通いました。実際にインテリア関連の仕事もしました。16歳から芸能のお仕事だけでしたから、本当に別世界に生きているようで。これまでにない4年間を過ごしてました。
週刊プレイボーイ2008年21号より(撮影/熊谷貫)
――実際、体験してみてどう感じましたか?
原 とても充実していました。自由であることや自分の意思で決めていくことが。
――素晴らしい経験だと思います。クリエイティブな仕事には、無理矢理にでも外から刺激を入れないと煮詰まることがあると思うんです。
原 そうですよね。私は30歳を区切りにお休みしたんですけど、29歳の時に、このままずっとマネージャーさんにいてもらう生活だと、自分ひとりじゃ何もできないんじゃないかって。常に用意されているものをこなしていく中で、他人頼りの人生から抜けてみたいと思ったんです。
――なるほど。
★第3回は、11月28日配信予定です
●原 幹恵(はら・みきえ)
2003年、全日本国民的美少女コンテストにて、グラビア賞受賞しデビュー。
2007年には『キューティーハニー THE LIVE』(テレビ東京系)にて連続ドラマ初主演。
その後も2009年『嬢王 Virgin』(テレビ東京系)にて主演を務めるなど、映画、ドラマ、CM、舞台、バラエティーなど数多く出演。
Instagram【https://www.instagram.com/mikie_hara.official/】
YouTube『オトナを楽しめ!』【https://www.youtube.com/channel/UC8jr2pVwyvXBXurvbANU5bg】
●大村克巳(おおむら・かつみ)
1965年、静岡県生まれ。写真家。
1986年にJPS展金賞受賞し。99年ニューヨーク・ソーホーでギャラリーデビュー。
2002年日韓交流事業「済州島」を日本と韓国で発表し、
2009年から2017年より毎年「NEWS ZERO展」を開催する。
個展、グループ展の開催多数。
著書に写真集『伝言 福山雅治』(集英社)、
『はだしのゲン 創作の真実』(中央公論新社)など。
スタイリング/設楽和代 ヘア&メイク/大和田京子