2021年12月5日 取材・文・インタビュー写真/大村克巳
“週プレ”の華はいつの時代も、その時代に生きる日本中のオトコたちの心と体をつかんだ、他の雑誌よりページ数が断然多い、そのとき日本で一番のオンナたちが彩る「グラビア」ページだった!
そんな各時代の誌面に登場してくれた“伝説のオンナ”たちに会いに行き、グラビアの魅力を改めて紐解くインタビュー連載企画。その第5回目にはオフィシャルなメディアへの登場が数年ぶりとなる原幹恵さんが登場!
その端正な顔立ちと豊かなバストでグラビア雑誌を席巻したレジェンドは、当時をどう振り返ってくれるのだろうか?
取材・文・インタビュー写真/大村克巳
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――話を少し戻しまして、週プレの撮影の思い出などうかがいたいんですが、印象的な撮影とかありますか?
原 いっぱいあります。用意していただいたグラビアのアーカイブ、全部覚えてます。ロケ地も、その時のスタッフが誰だったかもすぐに浮かんできます。ロケの現場はいつも楽しかったです。
――週プレの編集者も、みんな個性的ですものね。(笑)
原 ほんとそうですね。種子島のロケとかすごく覚えてます。撮影が早く終わってスタッフの皆さんはサーフィンに行き、マネージャーが温泉に行き、私はホテルの部屋にいる、なんてこともありました。
みんなが信頼し合ってるから、それができるんですね。夕食も楽しくて、翌日に撮影があるにもかかわらず、とん平焼きをバクバク食べた覚えがあります(笑)。みんな笑顔でしたし。
19歳の時にホノルルマラソンに出て。初めて走ったんですけど、次の日は筋肉パンパンなのに、その後撮影って経験もしました。ペンギンみたいによちよち動きながら。でも楽しかった。
週刊プレイボーイ2011年40号より(撮影/佐藤佑一)
――みんなの波長が合ってたんですね。原さんがその感じを作ってたんだと思います。ロケとか、歯車がひとつ狂うと地獄ですから。繊細なことがミルフィーユみたいになって、そこで気持ちいいノリが生まれる。スタッフも原さんに感謝してますよ。絶対。
原 こちらこそ、たくさんいろいろな場所に行かせていただいて、本当に感謝しています。
――週プレと共に歩んだ10代20代と、青春ですね。
原 本当にそうですね。あらためてこれまでの自分のグラビアを見直して、その時の一瞬が残っているってすごいと思います。顔つきから体型まで変わっていく様を、綺麗に撮っていただいて幸せです。
週刊プレイボーイ2012年16号より(撮影/渡辺達生)
――原さんが子供に戻ったとして、もう一度この仕事をしたいって思いますか。
原 思います。ちょっと違った自分でやってみたいかな。
――原さんの体験を踏まえて、これからグラビアをやりたいって思う女性に、何かアドバイスをいただければと。
原 グラビアに特化するならば、やっぱり体型維持ですね。あとは人との繋がりを大事にして、覚悟を持ってやってほしいです。今の若い子の方が自分に興味があるでしょうし、SNSなど発信する場があるから羨ましいですね。
――最後に、芸能界にデビューしてこれまでいろんな経験をして、得たものもたくさんあると思います。その中で失ったものはありますか?
原 失ったもの? 何だろう? 一度休んで、その間に失ったものを取り戻した、って感じですね。今の私は。
週刊プレイボーイ2014年3&4号より(撮影/熊谷貫)
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原幹恵さんとのインタビューが終わり、『今』の彼女のポートレートを撮影した。その表情は、少女の頃と何も変わらない愛らしさに満ちていた。
活動を休止していた時期を空白と呼ぶならば、その空白に彼女が「自分らしさ」と対峙してきた時間が詰まっている。人生において時に空白は人を成長させる。これからさらにキラキラと輝く彼女の姿はもう、見えている。
●原 幹恵(はら・みきえ)
2003年、全日本国民的美少女コンテストにて、グラビア賞受賞しデビュー。
2007年には『キューティーハニー THE LIVE』(テレビ東京系)にて連続ドラマ初主演。
その後も2009年『嬢王 Virgin』(テレビ東京系)にて主演を務めるなど、映画、ドラマ、CM、舞台、バラエティーなど数多く出演。
Instagram【https://www.instagram.com/mikie_hara.official/】
YouTube『オトナを楽しめ!』【https://www.youtube.com/channel/UC8jr2pVwyvXBXurvbANU5bg】
●大村克巳(おおむら・かつみ)
1965年、静岡県生まれ。写真家。
1986年にJPS展金賞受賞し。99年ニューヨーク・ソーホーでギャラリーデビュー。
2002年日韓交流事業「済州島」を日本と韓国で発表し、
2009年から2017年より毎年「NEWS ZERO展」を開催する。
個展、グループ展の開催多数。
著書に写真集『伝言 福山雅治』(集英社)、
『はだしのゲン 創作の真実』(中央公論新社)など。
スタイリング/設楽和代 ヘア&メイク/大和田京子