『初グラビア物語~My First Gravure Story~』第2回後編 藤木由貴

グラビア界で活躍する女のコたちにとって、人生でたった一回きりとなる「初グラビア」にまつわるエピソードを聞いていく連載シリーズ。


現在女優・タレントとして活動する藤木由貴さん。彼女の初グラビア、週刊プレイボーイ2017年4月17日号に掲載された「史上最高にかわいいレースクイーン」について聞きました。


果たして、藤木さんは一体どんな思いで初グラビアに臨み、そしてカメラの前で何を思ったのか。インタビューで迫ってみました!


ーー相当、緊張したんですね。


藤木 そうしているうちカメラマンさんが察して「手を上げて」とかアドバイスをくれたり、編集さんがBGMに星野源さんの『恋』をかけてくれたり。それで徐々に気持ちが楽になっていきました。


ーーカメラマンさんも藤木さんの「恋ダンス」を知ってたんでしょ?


藤木 そうなんですよ。ありがたいことに撮影が決まる前から観てくださっていて。それもあって和みましたね。


ーー言ってみれば藤木さんの初グラビアは、『恋』が流れた瞬間に始まったと。


藤木 本当にそうです! あの曲がかかった瞬間のホッとした気持ちは今も忘れられないです。


ーー撮影で特に印象に残ってることは?


藤木 自転車に乗ったシーンはよく覚えてます。何気なく乗ったんですけど、サドルが思ってた以上に高くて、股間を思い切りぶつけちゃって! それがめちゃくちゃ痛かったんですよ! その瞬間はグラビアの中に載ってます。


ーーこれ、笑ってるんじゃなくて、悶絶してるんですね(笑)。


藤木 ガチに痛かったですから。でもこんな恥ずかしい写真、載るとは思ってなくて。見た時は「ひどい!」って思いました!


ーー決定的瞬間ですから(笑)。気に入ってるカットは?


藤木 花柄のビキニを着て、ベットに仰向けになってるカットです。

それまでいつも笑顔を撮られることばかりだったんですけど、これは笑顔とは違う落ち着いた表情で。しかもすごくキレイに撮ってくださって。あー、こういう自分もいるんだって嬉しくなりましたね。あとラストページも好きです。


週刊プレイボーイ2017年4月17日号「史上最高にかわいいレースクイーン」(撮影/西條彰仁)より


ーー笑顔で水着をはずして背中を見せたカット。すごくセクシーですね。


藤木 これは自分でお願いして撮っていただいたんです。大島優子さんが写真集でこのポーズをやって可愛いかったのを思い出して。


ーー自分から? 普通、ここまで大胆なカットは初グラビアではあまりやらないです。しかもそれを自分から言ったなんて、みんな驚いたんじゃないですか?


藤木 確かにちょっと戸惑ってたかも。ただこれをお願いしたのは可愛いからだけじゃないんです。


ーーというと?


藤木 このカットの撮影は2日目に撮ったんですけど、初日の夜、ぎこちなかったこともあってホテルで一人すごく反省したんです。それで明日はもっと頑張ろうって気合いを入れて。その上での、この一枚なんです。

あともうひとつ。グラビアをずっとやってる方って皆さん、胸とかチャームポイントがあるじゃないですか。私もグラビアをやる以上は一回で終わらせたくないし、藤木由貴といえばコレだ!みたいなものを何か作りたくて。それで思い切って、背中を出したんです。


ーーグラビアへのやる気に満ちたポーズだったんですね。


藤木 もちろん現場が楽しい雰囲気だったから、こんなこともやれたんですけどね。そういえばもうひとつ思い出したけど、最終日の最後、洞窟みたいなところで撮ったんです。そうしたら大学生くらいの男の子が3~4人いて。スタッフさんが私を囲って見えないようにしてくれてたんですけど、チラッと見えたのかいきなり「グラビアだ~っ!!」って大声で叫ばれちゃって。その後すぐばーっと走って遠くへ行ったんですけど、本当にびっくりしました。結局、それがラストカット。最後の最後まで先が読めなかったです(笑)。


ーー掲載誌が発売されて、反響はありました?


藤木 ものすごかったです。いろんな人から「おめでとう」「すごいね」って連絡がきました。ツイッターのフォロワーも1日で500人以上増えたました。あと撮影前、お母さんにグラビアをやる話をしたんですけど、その時は「大丈夫なの? 無理しないで」ってすごく心配されたんです。でも誌面を見たら「すごいキレイじゃない! よかったね!」って私以上にウキウキで(笑)。それも嬉しかったですね。



ーー藤木さん自身はご覧になってどうでした?


藤木 ちょっと恥ずかしかったけど、いろんなタレントさんと並んで自分が出ているのがすごく嬉しかったです。しかも8ページも載せていただけるなんて思ってなかったからびっくりしちゃって。あと初めてってこともあって、私、ちゃんとできなかったと思うんですよね。なのにすごくキレイな写真ばかり。グラビアの現場ってすごいなと思いました。


ーーもともと思い切って週プレに出ていただいたわけですけど、この掲載を通し、新しい一歩を踏み出したなって実感は?


藤木 すごくありました。そしてグラビアってこんな楽しいんだと思いましたね。もっと早くやっていたらよかったな、機会があればまたやりたいなって。その後、ありがたいことにたくさんグラビアに出させていただきましたけど、それはこの時の撮影があればこそ。もっといえば、レースクイーンを卒業し今、女優として頑張ろうとしている自分も全部繋がってると思います。


ーーこの時のグラビアは今もたまに見返します?


藤木 初グラビアだけではないですけど、過去のグラビアやレースクイーン時代の写真は、ちょっと仕事に悩んでる時とかに、たまに見ますね。決してこの時はよかったな~って感傷に浸るわけではなく、単純に自分がやってきたことを見返すというか。それで「よし明日からまた頑張るぞ」って。リセットできるんですよね。


ーー最後に、藤木さんにとって初グラビアとはなんでしょう?


藤木 自分自身を発見できた瞬間ですね。グラビアはコスチュームを着て、チームの一員として出るレースクイーンのお仕事とは違って自分を見せるもの。だからこの時の撮影で、それまで以上に自分を見つめる時間が多かった気がします。撮影を通していろいろな自分を確認し、今まで知らなかった新しい自分を見つけることもできました。本当にすごくワクワクした気持ちになったんですよね。この先、グラビアをやることでもっといろんな自分を見つけられるんじゃないかなって。


*第3回前編は、6月30日(水)配信予定です


* * *


カメラマン・西條彰仁さんが語る、藤木由貴さんの初グラビア


もともと『恋ダンス』の動画を見ていたんです。出ている女のコのことが気になったんですが、一体誰なのかわからない。それで知り合いの編集者たちとあれは誰なんだろうって話をしていたんです。そうしたら週プレさんから連絡をいただいて。すごく嬉しかったのを覚えてますね。


ロケ当日、空港で初めて会った印象は「恋ダンス」のイメージそのまま。明るくて、笑顔が可愛くて。一方でレースクイーン(RQ)には見えなかったです。RQってキリッとした感じがありまよね。彼女はもっと柔らかなイメージ。その可愛らしさと今までいなかったRQ像を出せたらいいなと思い撮影に臨みました。


藤木さん自身、多少は緊張してたと思いますが、撮影自体はスムースに進みましたね。何をするにも笑顔だし、スタッフとも和気あいあいとしていた。初グラビアのラストページ、背中を出しているカットがありますけど、そんな大胆なカットも撮ってみようって自然に言い出せるほど現場の雰囲気はよかったです。


お気に入りのカットですか? この時の撮影は2回にわたり掲載されたんですけど、扉のカットはどちらも好きですね。特に2回目のは、2日目に撮影したカットなんですが、すごく表情が柔らかくて。シャッターを押す度によくなっていくので、撮っててとにかく楽しかったです。


彼女の魅力? やはり笑顔でしょうか。ショートヘアもいいですよね。明るさが際立つ感じがして。全身のスタイルもバランスがよくていいと思いますが、印象に残ったのは脚のつけねのライン。その時は「コマネチ・ライン」(笑)、二回目以降の撮影では「マーメイド・ライン」と呼んでいました。股上の浅い衣装を着てもらったんですけど、そのラインがすごくキレイにでるんです。脚が長く見えるし、ちょっとセクシーでもある。彼女のチャームポイントだと思いましたね。


デジタル写真集『恋する笑顔〜ちょっと、水着になってみました〜』(撮影/西條彰仁)より


二回目となる撮影はタイのパタヤで行ったんですけど、その時は週プレの表紙になりました。新人ではなかなかないハイスピードですよね。よほど反響があったみたいで、僕自身も嬉しかったです。『恋ダンス』の女のコがこんなになるなんてって思いましたから。実際、今見ても、この初グラビアはいい仕上がりです。たくさんの人が喜んでくれたのもわかりますよね。


週刊プレイボーイ2017年5月15日号「恋する笑顔」撮影/西條彰仁


初グラビアとアザーカットで構成されたデジタル写真集

【デジタル限定】藤木由貴ファースト写真集「恋する笑顔。~ちょっと、水着になってみました~」 撮影/西條彰仁 価格/2016円(税込)


藤木由貴(Yuki FUJIKI)

1989年9月27日生まれ 静岡県出身

身長160㎝ B81 W58 H84

2015年にレースクイーンデビューし、2018年をもって卒業。その間、「日本レースクイーン大賞」を3年連続で受賞。"史上最高にかわいいレースクイーン"としてグラビアなどで高い人気を獲得。

公式Twitter【@yukichii927】

公式Instagram【@yuki.grm】

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