『初グラビア物語~My First Gravure Story~』第9回前編 志田友美

「週刊プレイボーイ」の誌面を彩り、現在、さまざまな分野の第一線で活躍する女性たち。彼女たちの人生で一回きりとなる「初グラビア」にフォーカスし、撮影にまつわるエピソードや当時の想いを綴る連載シリーズ。


今回は、女優・モデルの志田友美さん。彼女は16歳の時、「週刊プレイボーイ」の2013年37号に初登場。『仮面ライダー鎧武/ガイム』のヒロインとして注目を集める中、その明るく可憐な姿は、大きな話題を呼びました。


11歳でファッション誌『ピチレモン』のモデルとしてデビュー。その後、女優、アイドルとして活躍する中、満を持してのグラビアデビュー。彼女はどんな心境で「週刊プレイボーイ」へ登場したのか。当時のエピソードとともに聞きました。


週刊プレイボーイ2013年37号(撮影/唐木貴央)より


ーー志田さんは16歳の時、『仮面ライダー鎧武/ガイム』に出演し、一躍注目を集めましたが、11歳からモデルとして活動されていたんですよね。もともとどんなきっかけで芸能界へ入ったんですか?


志田 入院したことですね。


ーー入院? それは一体?


志田 病院で療養していたんですよ。そうしたら友達が、暇だろうからってファッション誌の『ピチレモン』を持ってお見舞いにきてくれたんです。で、見てたら中にモデルオーディションの応募用紙が入っていて。もともと目立ちたがり屋だから、見た瞬間「やりたい!」ってお母さんにお願いしました。


ーーなるほど、それで応募したと。


志田 応募用紙用の写真も病室で撮りましたよ。顔色が悪いままだったけど(笑)。で、それが審査に通って、いつの間にかモデルをやることになって。


ーーすごいですね! 翌年、12歳で広末涼子さんの子供時代の役でTVドラマデビューを果たします。それもオーディションですか?


志田 はい。当時のことで覚えているのは面接で「関西弁」の話題になって「できる?」って聞かれたこと。「できるでぇー!」って関西弁で返したんです(笑)。それが印象に残ったらしくて。


ーーう~ん。それ、なかなかできることじゃないです。


志田 もともと物おじしない性格なんです。とはいえこの時は正直、自信なかったんです。周りは小さい頃から子役をやってきたようなコとか、垢抜けたコとかばかりだったんで。私なんて男の子とザリガニ釣りするような田舎育ちで、演技なんてしたことなかったから。受かった時はまさかと思いましたよ。


ーーさらにその後、2012年からは「夢みるアドレセンス」がスタート。アイドルとしても活動を始めます。


志田 ある日、事務所の女のコがズラーッと集められて、その前でプロデューサーが「今日からキミたちは“夢みるアドレセンス”です!」って。アイドルに興味なかったから「マジで無理です!」って言ったんですけど、ライブをやることになって。そうしたらピチレモンのファンの方とかたくさん来てくれてて、一気にモチベーションがあがっちゃった! 結局7年半やってました(笑)。


ーーそれにしても、モデル、女優、アイドルって、女のコがやってみたいことは全部やってますね。


志田 本当にそうですよね。「私はなんでもやれる」って根拠のない自信があったので、どんどん前に進めたというか。でも今思うと周りの方に相当、支えていただいていたと思います。本当にありがたいです。


ーーでもそのいろんな人を巻き込むほどのエネルギーがファンを元気づけたんでしょうね。


志田 「ゆうみんを見てると元気がでるよ」と言ってくれる方が多かったです。そう言っていただけるとうれしいですよね!


ーーそして2013年、16歳の時に『仮面ライダー鎧武/ガイム』に出演! これもまたまたオーディションを受けたと。


志田 はい。それまで見たことがないほど、たくさんの人が来ていました。「どうせ無理だろうな」と思って、呼ばれるギリギリまで椅子に座って少しウトウトしていました(笑)。


ーーう~ん、大物ですね。呼ばれた時は緊張を?


志田 そうでもなかったです。特技を聞かれて、みんなが「料理です」「ダンスです」とかありきたりなことを言う中、「走ることでーす」とか、言って会場内をグルグル走ったりして。みんなに唖然とされました。


ーーそれはするでしょう(呆)。でもここでも受かってしまうのがすごい!


志田 この時は本当に記念受験のつもりだったから、驚いて息が止まりましたよ。でもいざ現場に入ったらめちゃくちゃ忙しいし、とにかく厳しい! 当時は(撮影所近くの)大泉学園に引っ越して、毎朝3時に起きて連日撮影。で、ダメ出しされまくって、怒られまくり! 疲れに加え、話し相手の家族もいないから本当に辛くて。段々簡単なセリフさえ出てこなくなりました!


ーーモデルやアイドルも継続してやってたんでしょ?


志田 やってました。それもあって「本当にもうムリ!」っていつも思ってましたね。でもライダーの撮影は続くわけで。ある時なんて寝坊したら、マンションの前に監督がいたり。その時はさすがに心臓が止まりましたよ! 撮影所に着くまでの気まずさは今でも鮮明に覚えてます。本当にいろんな方々に迷惑をかけましたね。



ーー週プレのグラビアに出たのも、ライダーの撮影がスタートした頃ですよね。


志田 そうです。編集部からオファーをいただいたんだと思います。


ーー話が来た時の心境は?


志田 もう8年も前のことなんであまり覚えてないけど、普通にわかりましたって言ったんじゃないかな。


ーーそれだけ? 水着になることに抵抗は?


志田 特になかったかも。以前、『ピチレモン』の水着特集に出たことがあって、免疫があったので。ただ自分のグラビアを見て喜んでくれる人がいるのかなーとは思いました。私、胸が豊かではないのにな、いいのかなって。


ーーいやいや、グラビアは胸だけを表現するものでもないので。なんにせよ、あっさりしていたんですね。


志田 そうですね。やっぱり週プレはメジャー誌ですから。それに水着は事務所の社長さんがちゃんとチェックしてくれると思ったので、安心してたし。


ーーこの時の撮影は千葉のハウススタジオだったとか。


志田 あー、確かそうだったかな。海が近くで、プールもあったんですよね。それを聞いてテンションが一気に上がった気がします。「え? プール入れるの? やったー!」みたいな(笑)。


ーー「やった」って(笑)。緊張しなかったんですか。あと恥ずかしいとか。


志田 緊張はあまりしなかったけど、多少、恥ずかしさはあったと思いますよ。グラビア用の水着って、布の面積が小さいでしょ。そこまでのものって、それまで着たことなかったので。でも実際に着たらそうでもなかったかな。


ーー表情とかは? 「鎧武」でも夢アドでも志田さんといえば笑顔のイメージ。グラビアではちょっとしっとりした表情のカットだって撮るでしょ。照れちゃったりとか。


志田 いやー、特に恥ずかしいと思ったりはなかったですね。カメラマンさんが意識しすぎないよう上手に指示をくれるんですよ。こういう感じでやってみようとか、こんな表情はどう?とか。しかもめっちゃくちゃ優しい感じで。だから自然でいられました。


ーー撮影で覚えてることは?


志田 プールに飛び込んだこと! 見ていたら我慢できなくなっちゃって。しかもカメラマンさんに水をかけようとしたり(笑)。撮影中はずっとキャピキャピしてましたね!


ーーテンション高かったと。


志田 めちゃくちゃ高かったと思います! 常に楽しいことが好きだから。この時もその調子で終日過ごしました。


ーーなんか聞いているとまったく「初グラビア」って感じがしないですね(笑)。


志田 そうですか。でも帰宅する途中も余韻に浸っていました。とにかく楽しい撮影だったって認識しかないですね!


週刊プレイボーイ2013年37号(撮影/唐木貴央)より


*第9回後編は、10月27日(水)配信予定です


* * *


担当編集者が語る志田友美の初グラビア


志田さんは、『仮面ライダー鎧武/ガイム』の新ヒロインに決定した話を聞いて、こちらからオファーしました。


ロケをしたのは千葉県にある海が近いスタジオです。彼女に関しては、事前の顔見せは行わず、そこでお会いしたのが、確か最初だったと思います。挨拶した瞬間から、ずっと笑っているし、よくしゃべる。じつに16歳らしいというか、とにかく明るくて元気な女のコだなと思いました。


撮影したいイメージは3つありました。「等身大の若々しさ」「フレッシュなイメージ」、そして「ヒロイン感」。『鎧武』のヒロインに抜擢されたタイミングだったので、そのキラキラした姿を写真に収めたかった。現場では志田さんは始終、テンションが高く、ノリノリ。何も滞りなく進行し、イメージ通りできたと思います。


上がってきた写真を見て思ったのは、“キリッとした表情”の力強さですね。もちろん笑顔も良いんですけど、真面目な「すっとした」表情にも力があって、写真映えがする。笑顔はテレビで十分に見られるだろうと思い、本誌のページでは少なめに構成しました。


全6ページ、個人的に気に入っているカットは、プールサイドで寝そべっているカットです。あと白いキャミソールを着て、正面を見つめているカットも好きですね。どちらも「かわいい」というよりも「きれい」と言いたくなる。ヒロインとしての“目の強さ”が表れていると思います。


週刊プレイボーイ2013年37号(撮影/唐木貴央)より


自分が感じる志田さんの魅力は、何事に対しても物おじしないところでしょうか。幼い頃から芸能界で活動していて現場の経験値が高いせいもあると思いますけど、その前向きな姿勢がスタッフたちの気分を高め、よりいい写真を撮ろうという気にさせてくれます。


志田友美(Yuumi SHIDA)

1997年2月11日生まれ 岩手県出身

身長161㎝ 血液型=AB型

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