『初グラビア物語~My First Gravure Story~』第13回前編 あかせあかり

「週刊プレイボーイ」の誌面を彩り、現在、さまざまな分野の第一線で活躍する女性たち。彼女たちの人生で一回きりとなる「初グラビア」にフォーカスし、撮影にまつわるエピソードや当時の想いを綴る連載シリーズ。


今回はコスプレイヤーで女優のあかせあかりさんが登場。彼女は「週刊プレイボーイ」2020年4月13日号で、初水着を披露し、初登場。「再現度が高いコスプレと美少女すぎるルックスで人気急上昇中の2.2次元JKコスプレイヤー」のふれこみ通り、まるでアニメのキャラクターを思わせる可愛らしさと抜群のスタイルで反響を呼びました。


いまやTikTokのフォロワー数が120万を超える人気コスプレイヤーにして、今年から女優としても始動するなど、注目度満点の彼女。果たしてどんな経緯でコスプレを始めたのか、またお芝居を始めるきっかけは何だったのか。そして記念すべき初グラビアは一体どんな心境で臨んだのか。今回はグラビアデビュー前のエピソードを聞きました。


週刊プレイボーイ2020年4月13日号(撮影/矢西誠二)より


ーーコスプレイヤーとして活躍しながらも、女優としても活動中。多方面から注目を集めるあかせさんですが、そもそも幼い頃から女優を志していたとか。何かきっかけがあったんですか?


あかせ 小学生の時、ひとりで留守番をしている間、アニメが好きでよく観ていたんです。特に好きだったのが「魔女の宅急便」。セリフを全部覚えて、ひとりで再現していたんですけど、それが楽しくて。次第に演じることに興味を持ち、女優を目指すようになりました。


ーー漠然と「なれたらいいな」と?


あかせ いえ、その時から「絶対になる!」と思っていました。でも母が反対していて。話をする度、「将来は普通の仕事に就きなさい」って。それでもどうしても女優になりたいので、ダメだったら諦めるという約束で、中学生の時に2回、オーディションを受けさせてもらいました。


ーーすごい行動力です! 結果は?


あかせ どちらもダメで……。約束ですから、女優になることはひとまず断念しました。高校になってからも、いつかはという思いはずっと心の中にありましたけど。


ーー高校ではどんな生活を?


あかせ 学校では友達に誘われてバレーボール部のマネージャーをやり、プライベートではコスプレをやるようになりました。


ーーアニメ好きが高じたと。


あかせ そうですね。アニメはもともと近所に住んでいた外国人の友達の影響が大きかったです。その人は日本のアニメが大好きで、私にいろんな作品を教えてくれて。それまではジブリやプリキュアみたいな作品しか知らなかったんですけど、少年漫画のアニメ化作品など知ってたくさん見るようになりました。コスプレはその延長線上です。好きなアニメのことを検索していたらコスプレイヤーが出てきて興味がわきました。高2の終わり頃には、自分もコスプレを始めましたね。


ーー最初はどんなキャラを?


あかせ 『ヒプノシスマイク』という作品の観音坂独歩(かんのんざか・どっぽ)です。ネガティブなんだけど、優しいキャラが好きで。最初は同じ衣装を着るだけで満足していたんですけど、次第にキャラそのものになりたくなって。ウィッグを買ったり、カラコンをつけたり。それがめちゃくちゃ楽しくて。そのうちコスプレにどんどんハマっていきました。


ーー学校でアニメやコスプレの趣味をシェアできる友達はいました?


あかせ いなかったです。もともと母が大のアニメ嫌いで、「恥ずかしいからアニメ好きなのは隠してなさい」とも言われちゃって。実際、学校でもアニオタには偏見がありました。家でも学校でも私がアニメ好きなのは内緒でした。


ーー好きなものを堂々と楽しめないのは辛いですね。


あかせ そうなんです。一度、母とは大げんかしちゃって。コスプレは隠れてやってたんですけど、部屋にウィッグなどがあるから見つかってしまい、案の定「やめなさい!」って。前に女優を諦めさせられた件もあったから「いいじゃない! 好きなことをやらせてよ!」って大泣きしながら訴えたりして、相当言い合いしました。学校でもずっと隠していたんですけど、ある時期から休み時間に堂々とアニメの絵を描くようになって。そうしたらアニメ好きの友人が見つかって仲良くなったりもしましたけど。



ーーネットで仲間を見つけることは?


あかせ ありました。やはり親も学校の友人も理解してくれないんで、同じ趣味の人がいるというだけで嬉しくて。SNSで交流したりとか。ある意味、ネットに救われたところはありました。


ーーコスプレのイベントには?


あかせ コロナもあったので、コミケは一度だけですけど、地元の小さなイベントには何度か行きましたね。コスプレイヤー同士で交流するのが楽しくて。「次のイベントに行きます?」みたいな話をしたりとか。


ーーイベントだとカメコに撮られることもありますよね。


あかせ 最初は恥ずかしいというか、むしろやめてくれ! みたいな気持ちでした(笑)。でも撮られることで「もっとクオリティを高くしよう」ってモチベーションにもなりました。


ーーTikTokをやり出すのもその頃ですか?


あかせ はい。それこそネットで知り合ったコスプレイヤーさんがやっていて、面白いよって言われたので始めました。今と違い動画の加工などができなかったので、少しでもクオリティがよく見えるように努力しましたね。


ーーその後、投稿の度にバズって、フォロワー数も10万、20万と増え、いまや100万超え。すごいです。


あかせ 決してバズらせたいと思ってたわけじゃなく、あくまで友達同士で楽しんでいるだけだったんですけどね。それがある時、『約束のネバーランド』のノーマンのコスプレをしたらすごい数のアクティブがついて。だけど、それまで2~3千程度だったアクティブが、急に1万超えになったのでなんだか怖くなりました。


ーー動画を出すのを控えたりは?


あかせ それはなかったです。ただ慎重に動画をあげるようになりましたね。そんなにたくさんの人が見てくれるなら、もっといいものにしなきゃなと思って。


ーーどんな時もクオリティを高めようとするのが立派です。


あかせ 元々コスプレがしたかったので、回数を重ねる毎にクオリティを求めるようになりました。ただやっていて、手応えというか、大勢のフォロワーの方に見ていただいてることはすごく感謝しています。


ーー人気が増すにつれほかに変化は?


あかせ 徐々に母も理解を示してくれるようになり、ここはこうしたほうがいいんじゃないなんて言ってくれるようになりました。また芸能事務所の方から声をかけてもらい、所属するようになりました。


デジタル写真集『かわいすぎるコスプレイヤー、JK卒業』(撮影/矢西誠二)より


ーーアニメ、コスプレを通じて、小さい頃からの夢だった女優へ近づいているというか。


あかせ 事務所に所属させていただく際に、女優を目指しているというお話はさせていただきました。ただもちろんすぐにというわけでもないだろうから、まずはコスプレを楽しんで、徐々にやっていければいいなって思っていました。


ーー事務所に入った頃だと思うんですが、「2.2次元コスプレイヤー」という言い方をされました。「2.5次元」はよく聞きますが、「2.2次元」とは?


あかせ じつは私もよくわからなくて(笑)。再現度が高い→2.5次元よりも2次元に近いらしいです。


ーー女優を目指してるということで、他のコスプレイヤーとの違いを打ち出したとか。


あかせ どうでしょう。そこまで深く考えてくれてたのかな(笑)。ただ私だけの呼び名として、覚えてくれたらいいなとは思います。


ーーさていよいよグラビアについて伺います。事務所に入って初めて世に出る仕事が週プレのグラビアだったと聞きました。グラビアの話を聞いた時は?


あかせ 正直に言うと、水着は苦手でした。グラビアを見たこともなく、コスプレも男装ばかりで、肌を出していなかったので。ひとまず顔見せに、ということで、編集部の方とお話をして。そうしたらとても雰囲気のいい方で、コスプレのことも理解して頂けました。初めてなので不安はありましたけど、可能性を広げるためにも挑戦してみようかなって気持ちになりました。


*第13回後編は、12月22日(水)配信予定です



あかせあかり(Akari AKASE)

2001年7月30日生まれ

愛知県出身 身長154㎝

血液型=B型

公式Instagram【@akaseakari_official】

公式Twitter【@Akase_Official】

公式TikTok【@ao_akase】

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