『初グラビア物語~My First Gravure Story~』第13回後編 あかせあかり

「週刊プレイボーイ」の誌面を彩り、現在、さまざまな分野の第一線で活躍する女性たち。彼女たちの人生で一回きりとなる「初グラビア」にフォーカスし、撮影にまつわるエピソードや当時の想いを綴る連載シリーズ。


今回登場するのは、現在TikTokのフォロワー数が120万を超える、人気コスプレイヤーで女優のあかせあかりさん。彼女は「週刊プレイボーイ」2020年4月13日号(3月29日発売)に登場。その可憐さと抜群のスタイルで反響を呼びました。


前回は、コスプレを始め、女優を志すまでの経緯を聞きましたが、今回はいよいよ初グラビア撮影時のお話を。果たして彼女は一体どんな心境で現場に臨んだのか。そしてあかせさんのグラビア観、お芝居との関係性についても聞きました。


週刊プレイボーイ2020年4月13日号(撮影/矢西誠二)より


ーーグラビア撮影自体、週刊プレイボーイは2回目だったそうですね。ヤングジャンプさんで撮影した時はどんな感じでした?


あかせ 初めての撮影で、一体どんな風に撮影するのかわからなかったのですごく緊張しました。ただヘアメイクさんが、私の宣材撮影の時にご一緒した方だったのでちょっとだけホッとしましたね。


ーー撮影が始まった後はスムーズに?


あかせ コスプレの撮影とはまるで違ってすごく戸惑いました。


ーー違ってた?


あかせ はい。コスプレの撮影では自分がキャラクターになりきって表情を作ったり、ポージングをするのですが、グラビアは表情も動きも自由なので、どう動いていいかわからなくてかなりぎこちなかったと思います。あと撮影の仕方も違っていました。コスプレはひとつのポーズを細かく確認しながら撮影していくんですけど、グラビアは途切れることがないんですよね。時々、写真を見せていただけるんですけど、やっぱりどんな風に映ってるのか、すごく気になりました。


ーーそしていよいよ週刊プレイボーイの撮影です。この時も緊張を?


あかせ しましたね。でもポージングとかひと通り経験したので、ただ撮られるだけではなく、「こういう風に見せよう」と少しだけ考えられるようになっていたと思います。


ーー当時は高校3年生で、フレッシュな雰囲気を出すため、廃校になった学校で撮影しました。気持ち的にはスタジオより楽だったのでは?


あかせ そうですね。制服のシーンとか、すごく自然に笑えました。でも教室の中で水着を撮ってる時は「なんでこの場所なんだろう?」って思っちゃって。撮られながら気になって仕方なかったです(笑)。



ーー印象に残っていることはあります?


あかせ 水を抜いてあるプールを掃除するシーンがあったんですが、そこでデッキブラシにまたがり、飛び跳ねて撮影したことですね。「魔女の宅急便」が大好きだって話をしたら、それをイメージしてやってみようという話になって。すごく楽しかったです。ただプールが汚れていて……。私、じつは潔癖なところがあるのでちょっとだけ「うわ~っ」って思ってました(笑)。


ーーいずれにせよ楽しい雰囲気の撮影だったんですね。


あかせ はい。スタッフの皆さんが本当に優しく、すごく気を遣っていただいて。慣れないながらも楽しく撮影させていただきました。


ーーグラビアではスタイルの良さが目立ちました。撮影前にトレーニングなどをしていたんですか?


あかせ 筋トレを必死でやりました。もともと男子バレー部のマネージャーだった頃は、部員と一日腹筋300回とかやってたんです。でも卒業して少し時間が経っていたので身体がナマっちゃって。少しでもいい形で出たかったので頑張りました。


ーー気合い十分だったんですね。そして2020年3月29日に初めてグラビアが載った、週プレが発売(ヤングジャンプは翌4月23日発売)。当日はどんな気持ちで手に取りました?


あかせ じつは発売されることを忘れていて(笑)。母と一緒の時、「そういえば今日だよね」って、母のほうからコンビニへ連れて行かれてそこで見つけました。最初は「あ、本当に出てるぞ」って。



ーー中身を見た時は嬉しかった?


あかせ いや、嬉しいより、反省が先立ちました。緊張で顔がひきつってるな、もっとできたなって。もし次があるなら、こうしようって。そんなことが思い浮かびました。


ーーお母さんの反応は?


あかせ 買って帰って、家で眺めながら、もうちょっとできたんじゃないって。私と同じでした。


ーー厳しいですね(苦笑)。わざわざ買いに行こうって誘ったってことは楽しみに待っててくれたんだろうけど。


あかせ その日、お父さんも買ってきましたよ(笑)。いまも家に2冊あります。お父さんは喜んでくれましたね。


ーー読者からの評判はものすごくよかったですよ。グラビアのアザーカットを収めたデジタル写真集もベストセラーになりました。週プレではその後、あかせさんを現在までに5回撮影し、4回分がデジタル写真集にもなっています。自分の中で特に思い入れのあるものは?


あかせ 『蝉と初恋』ですね。


ーー2回目の撮り下ろしグラビアですね。


あかせ 古民家のスタジオで撮影したんですけど、曾祖母の家に似ていたんです。なのでかなりリラックスできました。写真もめっちゃ盛れていて、最初見た時は「やった!」って手応えがありましたね。あとこの時は同じ表情にならないように意識して撮影に臨みました。笑顔、決め顔、自然体、全部違って、いろんな自分を出せたと思います。


ーーなるほど。確実にステップアップを果たしたと。実際、このグラビアを収めた二作目のデジタル写真集も一作目以上に大評判で、その結果、「グラジャパ! アワード2020」では見事、新人賞を受賞しました。


あかせ とても嬉しかったです。不安だったグラビアで賞をいただき、またこれがきっかけで私を知ってくださる方も増えましたし。でも受賞が決まっても満足というわけにはいかなくて。次はもっとこうしてみようとか、週プレさんの表紙を飾りたいって目標ができました。


デジタル写真集『かわいすぎるコスプレイヤー、JK卒業』(撮影/矢西誠二)より


ーーつくづく現状に甘んじないんですね。


あかせ グラビアはコスプレと違って、正しい形、正解がないから、本当に難しいですよね。いつも反省ばかり残ります。


ーーあかせさんにとって、グラビアのやり甲斐は?


あかせ 一番大きいのは自分のスタイルを常に仕上げておこうというモチベーションになることです。ご飯を気にかけたり、大好きな甘いものを制限しようとか。私、菓子パンとチョコレートが大好きで放っておいたらいくらでも食べちゃうので(笑)。体型維持はコスプレをする上でも大切なので、グラビアをやってよかったなと思います。


ーー現在は女優としても精力的に活動されています。お芝居をする上で、グラビアが活きていると思うことは?


あかせ そこまでの実感はまだないです。ただ両方やることで、お互い得るものはあるのかなとは思います。例えば普段、演技レッスンで元気な女のコの役をよく練習するんですけど、そのおかげでグラビアでも元気な姿を表現することがやりやすくなりました。逆にグラビアをやったことで、自分の魅せ方というか、お芝居の引き出しが増えているかもしれないです。


ーーこれは皆さんに聞いていますが、あかせさんは初グラビアを見返しますか?


あかせ 見返さないです(笑)。その時にしか出せない良さはあるだろうと思いますけど、まだ冷静には見れないです。きっと足りないところばかり目につくと思うので。でも『蝉と初恋。』以降は見ますよ。


ーー最後にあかせさんにとってグラビアとは?


あかせ 普段の自分を見てもらえる唯一の場ですね。水着姿もですが、自分からは「普段の自分」をみせないので(笑)。グラビアを見ていただくことで、私自身に興味を持ってもらい、コスプレや女優としての私も存分に楽しんでもらえたらいいなと思います。


*第14回前編は、1月12日(水)配信予定です



あかせあかり(Akari AKASE)

2001年7月30日生まれ

愛知県出身 身長154㎝

血液型=B型

公式Instagram【@akaseakari_official】

公式Twitter【@Akase_Official】

公式TikTok【@ao_akase】



週刊プレイボーイ担当編集者が語る、あかせあかり週プレ初グラビア


あかせさんは事務所の方から紹介されました。「TikTokで人気のコスプレイヤー」ということで動画を見たのですが、じつに可愛らしい。おまけにどの衣装の姿もピタリとはまっているんです。すぐに興味を持ちました。


実際にお会いした時は、人形のような女のコという印象です。顔立ちが整っていて、すらりとして非の打ちどころのないスタイル。思わず気にかけたくなる不思議なオーラもあって、人気なのも当然だなと納得しましたね。


初めてのグラビアは学校が舞台です。当時、彼女は高校3年生。可愛すぎて近づけないクラスの女のコをイメージして、ちょっと甘酸っぱい雰囲気で撮影しました。衣装は水着の他に制服、ジャージなどを用意。どれも驚くほど似合っていて、見ていて惚れ惚れしましたね。


またこの時はほぼすっぴんに近いナチュラルメイク。コスプレでメイク慣れしている本人はちょっと抵抗があったかもしれませんが、美少女の度合いが増し、よりオーラを感じましたね。


撮影時の彼女は思っていたより明るかったですね。おとなしいと思っていたんですが、話しかけるとものすごくしゃべるんです。それがなついてくれてる感じもして、愛くるしく思いました。


また撮影したのは、真冬で水着になるのはすごく寒かったと思うんです。でもそんなそぶりは一切見せず、ずっと笑顔のまま。そんな健気な姿にも惹かれましたね。


彼女の魅力ですか? 綺麗な顔立ちはもちろんですが、やっぱり抜群のスタイルよさじゃないでしょうか。スレンダーだけど女性らしいラインで、まるでアニメのキャラクターみたい。高校時代、バレー部のマネージャーをやっていて、部員と一緒に筋トレしていたらしいんですが、そんな努力の甲斐あってか、ほどよく引き締まったお腹まわりは特に素晴らしいです。


あかせさんは2020年のグラジャパ!アワードで新人賞を受賞して「(週プレの)表紙を獲りたいです」と語り、1年後の2021年11月に念願の表紙を飾りました。現在、女優業も本格始動して、今度幅広く活躍しそう。グラビアでも元気でますます可愛らしい姿を見せていただきたいですね。


カメラマン・矢西誠二氏が語る、あかせあかりの週プレ初グラビア


あかせあかりさんのグラビアで一番記憶に残っているのは、なんといっても水の抜けたプールでのシーンですね。澄み渡る青空の下、デッキブラシでゴシゴシと掃除する彼女。じつはこれ、僕のん中で「ポカリスエット」のCMのイメージ。びっくりするほどの美少女感と芸能界デビューしたばかりの初々しさ。それらが重なった時、思いついたんです。


このシーンでは掃除している以外に、デッキブラシにまたがって「魔女の宅急便」のキキのように飛び上がったり、自分の頭をこづき、「イタっ!」って顔をしている姿も撮らせてもらいました。特に後者は、ナチュラルな可愛らしさを出したくて、僕からわざわざお願いしたんですけど、彼女は抜群の表現力で見せてくれました。まるでドラマのワンシーンみたいですよね。担当編集者からは「無茶振りですよ」と言われちゃったけど(笑)、自分ではすごく気に入っています。


デジタル写真集『かわいすぎるコスプレイヤー、JK卒業』(撮影/矢西誠二)より


この時の撮影では他のシーンでもあかせさんは一所懸命、動いてくれました。校庭でタイヤ跳びをするシーンでも、撮る角度を変える度、何度でも元気よくやってくれる。しかも本当に楽しそうなんです。あまりの素直さに感激しましたね。

当時、僕が思ったあかせさんの魅力は「原石感」です。粗削りなんだけど、全身からエネルギーがみなぎっていて、眩しいくらいにキラキラしている。これからどんなことでもできそうなオーラが漂っていたんですよね。

現在はグラビアだけでなく、女優としても活躍してるということですが、すごく納得です。これからも女優、グラビアといろんなジャンルでそのキラキラした姿を見せてほしいです。


【デジタル限定】あかせあかり写真集「かわいすぎるコスプレイヤー、JK卒業!」 撮影/矢西誠二 価格/1320円(税込)

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