『初グラビア物語~My First Gravure Story~』 第19回後編 高崎かなみ

「週刊プレイボーイ」の誌面を飾り、現在、さまざまな分野で活躍する女性たち。彼女たちの記念すべき「初グラビア」にフォーカスし、撮影にまつわるエピソードや当時の想いを綴る連載シリーズ。


今回、登場するのは女優・モデルの高崎かなみさん。2018年、『サンスポGoGoクイーン』をはじめ、翌年まで合計3度のオーディションですべてグランプリを獲得。「無敵のアイドル」として話題を呼びました。


一方で、グラビアでも大活躍。『ヤングマガジン』2018年47号(11月3日号)で雑誌初水着を披露し、翌年2019年には『週刊プレイボーイ』13号(4月1日号)に初登場。それ以降、数多くの媒体の表紙や巻頭を飾るなど快進撃を続けています。


最近は女優業にも進出するなど、可憐なイメージとは裏腹にエネルギッシュに活躍する彼女。前回はデビューのきっかけから、初オーディションでグランプリを獲得するまでの経緯を聞きましたが、今回はいよいよ週プレのグラビアについて。また撮影時の意識などグラビアへの思いもじっくりと聞きました。


『週刊プレイボーイ』2019年13号(撮影/LUCKMAN)より


ーー「サンスポGoGoクイーン」でグランプリを獲った後、高崎さんが受けたオーディションというと「ミスジェニック2019」(動画映えする次世代アイドルを発掘するプロジェクトで2019年4~5月開催)ですね。


高崎 そうです。毎週、テーマに沿った動画を投稿して、約1ヵ月半にわたりランキングを競い合いました。動画メインってことでちょっと不安はありましたけど、不安なのは自分だけじゃないだろうし、あと「サンスポ~」で何ヵ月も毎日生配信していたので、その経験も活きました。


ーー結果はまたしてもグランプリ! 自信はありました?


高崎 はい(笑)。やっぱり「サンスポ~」でグランプリを獲ったことで自信がついていましたし、毎週公開されるランキングを見ていて、手応えも感じていました。グランプリを獲った瞬間は「よし、二冠だ!」って、すごく充実感を覚えましたね。


ーーそのミスジェニックの前、『週刊プレイボーイ』に初登場(2019年13号)。6ページのグラビアが掲載されています。


高崎 マネージャーさんから撮影のお話を聞いた時は感慨深かったです。やっと認めてもらえたなって。テストシュートから1年。長かったような、短かったような。でも自分なりに頑張った結果かなと思うと嬉しかったです。



ーーこれは2019年初頭の撮影ですか。


高崎 確かそうですね。場所は長野県のスキー場で、びっくりするくらい寒かったので(笑)。週プレさんって、マンガ誌に比べて大人っぽいグラビアが多いと聞いていて。大丈夫かなって緊張したのを覚えています。でもカメラマンのLUCKMANさんがとても明るい方で途中からはリラックスして自分を出せました。


ーー現場で印象に残っていることは?


高崎 芝生の上で撮影していたら、ちょうどスプリンクラーで水が撒かれて虹が出たんです! 急いでカメラに向かったんですけど、虹なんて予想してなかったですからね。テンションがあがりました。あと衣装で覚えているのは白いワンピース水着。可愛いんですけど胸元がすごく空いたデザインなんですよ。だから私みたく胸が小さい人が着るとペタンコに見えちゃう。その衣装の時はかがんだり脚を抱えたりして、胸の小さいのがバレないように撮りました(笑)。


ーーあははは。お気に入りのカットは?


高崎 ラストページで使われているベッドシーンです。横たわりながら体のラインをすごく意識しました。しっとりした雰囲気があって撮影中、一番「あ~、いま私はグラビアアイドルやってるんだな」って実感がわきましたよ。


『週刊プレイボーイ』2019年13号(撮影/LUCKMAN)より


ーーこの時のグラビアは大反響で、9月には早くも二回目となるグラビアが掲載。そして10月には週プレの創刊53周年記念グラビア「NIPPONグラドル53人」に参加し、その番外特別企画「撮り下ろしグラビア争奪オーディション」にも挑戦します。


高崎 ミスジェニックで二冠になったじゃないですか。その時、せっかくならもうひとつ獲りたいなって思ったんです。「三冠王」とか「三冠馬」とか言うじゃないですか。みっつ獲れば、大きな勲章だろうなって。欲張りかもしれないけど(笑)。で、そんなことを考えていたら週プレさんがオーディションをやるというので挑戦しました。


ーーこのオーディションは51人のグラドルがLINE LIVERとなり、LIVE配信して獲得したポイントでグランプリを決めるもの。この時もやはり自信満々で?


高崎 いやいや! 最初まったく自信はなかったです。「サンスポ~」と「ミスジェニック」は、“初めてグラビアに挑戦します”って参加者が多かったんです。だけど週プレさんのこれは参加者全員がグラドルで、しかも売れている人ばかり。私がこの中に名を連ねていいのかなって気持ちになりましたね。


ーーじゃあ、少しでも上にいけばラッキー、みたいな?


高崎 いや、それがそうでもなくて(笑)。先に行われた「NIPPONグラドル53人」っていうのが、バスに乗って伊豆に一泊二日して、53名でグラビアを撮るっていう大がかりな企画だったんです。そこでたくさんのグラドルと一緒になったんですけど、皆さんすごい熱量なんです。たとえば集合カットの時、絶対にいい場所を取るぞって血眼になる、みたいな。


ーーあー、皆さん、そういう意識はすごくあるでしょうね。


高崎 私も最初は圧倒されたけど、段々と燃えてきて(笑)。撮影後に始まったオーディションでは「絶対1位になるぞ!」って気持ちになりました。逆にもしその撮影がなかったら違ったかもしれないです。


ーー錚々たるグラドルを前にしても臆さないとは! 相当なメンタルです。そしてこの時も見事グランプリに輝きました。


高崎 いやー、一番嬉しかったです。聞いた瞬間は、思わず飛び上がっちゃいましたから。やった三冠だ!って!


ーーちゃんと結果を出すところが立派というか。その後、週プレでは合計11度登場していますけど(2022年3月現在)、本誌のグラビアで好きなのは?


高崎 「野に咲く花」ですね(2020年10号/5月9日号)。この時は体調を含め、最高のコンディションで臨めました。佐藤裕之さんに撮っていただいたんですけど、落ち着いた雰囲気が好きで。お気に入りは紺のニットを着たバストアップのカット。古びた旅館で夕暮れ時に撮ったんですけど、顔に射す光の感じといい、物憂げな表情といい、すごくいいんですよね。このロケは編集さんも手応えがあったみたいで、引き続き佐藤さんに撮影をお願いし、さらにファースト写真集『カナミノナカミ』にもつながっていきます。


『週刊プレイボーイ』2020年10号(撮影/佐藤裕之)より

*アザーカットで構成されたデジタル写真集が発売中。


ーーなるほど。これが写真集の原点だったんですね。ちなみに高崎さんのグラビアはどれも可憐なイメージがあります。ネットを見ていると「平成最後のエンジェル」「令和最初のエンジェル」なんてキャッチフレーズが目立ちますがどんな経緯で?


高崎 撮影会で「エンジェルだね~」って言いながら撮るファンの方がいらっしゃるんですよ(笑)。それがネットで書かれ、いつの間にか定着していきました。もちろん自分でそんな風に言ったことはないですよ! 恥ずかしいですからね。


ーーあとグラドルの長澤茉里奈さんがかつて「尊い美少女」と言っていたようですけど、高崎さんを「美少女」と呼ぶ方も多いですね。


高崎 正直、そう言われるのは嬉しいです(笑)。だけどよくわからないというか。自分の顔や体型、それこそ胸がどうとかはあまり考えないです。そもそもグラビアって、たぬき顔で少しぽちゃっとした体型の女のコがいいみたいに言うじゃないですか。だとしたら私はどちらも違いますからね。


ーー撮影中はどんな意識で臨むんですか?


高崎 やっぱりファン目線です。私のグラビアを一度見たら、また見たい、もっと見たいと思ってもらいたいんです。どういう表情をして、どう体を見せれば、ファンの方が喜んでもらえるか。現場でたくさん撮られながらずっと考えています。


ーーファン目線を大事にするというのは、オーディションで勝ち続けてきた秘訣にもあるような。


高崎 あると思います。ずっと大事にしてきましたから。


ーー高崎さん自身、グラビアは何が楽しいですか?


高崎 単純に撮られることが好きなのはあるけど、やっぱり雑誌に載ることですね。ネットもいいですけど雑誌は特別感がありますよ。発売されて、みんなが見たって言ってくれると、自分を認めてもらえた実感がすごくします。私、掲載誌をたくさん買うんですよ。コンビニを何軒も回って毎回、8冊くらい(笑)。


ーー8冊も! それは親とか友人に配るんですか?


高崎 はい。だけどみんなそれぞれで買ってくれるから、結局、全部手元に残っちゃうんですけど。最近は家の中に置き場がなくなっちゃってヤバいです(笑)。


ーー最後に。これは皆さんに聞いていますけど、週プレの初登場グラビアなど、自分が登場した過去のグラビアを見返すことはありますか?


高崎 もちろんあります。それこそ山のような雑誌をしょっちゅう整理するので(笑)。そして見る度に、昔のグラビアはいまの自分と随分表情が違うなと思いますね。いまは当時よりもかなり自信がついた気がします。これからもさらに成長していけるんじゃないかなって。昔のグラビアを見る度にそんなワクワクした気持ちでいっぱいになりますね。



高崎かなみ(Kanami TAKASAKI)

1997年7月14日生まれ 神奈川県出身

身長160㎝ B82 W58 H80

2018年にグラビアデビューし、「サンスポGoGoクイーン」「ミスジェニック2019」でグランプリに。"無敵のグラドル"としてグラビア誌を席巻中!

公式Twitter【@Kanami_Takasaki】

公式Instagram【@kanami_takasaki】


【デジタル限定】高崎かなみ写真集「野に咲く美少女」撮影/佐藤裕之 価格/550円(税込)



担当編集が語る・高崎かなみさんの週刊プレイボーイ初グラビア


これは2019年の1月に撮影しました。場所は長野県・上田市にあるスキー場です。前年3月に顔見せを兼ねたテストシュートをしていたんですけど、その間に「サンスポGoGoクイーン」でグランプリを獲り、また『ヤングマガジン』で初グラビアを撮っていたからか、美少女感と存在感が驚くほど増していましたね。


現場はすごく順調でしたよ。明るい表情、ちょっとしっとりした大人っぽい姿、さまざまな彼女が撮れました。時期的にも場所的にもかなり寒かったはずですが一切弱音を吐くことなく、終始元気よくカメラの前に立ってくれました。


この時に一番印象に残っているのは、高崎さんもカメラマンのLUCKMANさんもそうでしょうけど、扉に掲載した「虹のカット」。これは撮影時にたまたま人工雪のテストをやっていて、芝生に水を噴霧されて虹が出た、と。こういうカットは撮ろうと思って撮れるものじゃない。その意味で「彼女は“持っている”女のコだな」と思います。このカットがあるのとないのとでは全然違いますから。


その後も何度も高崎さんを撮影させて頂きましたけど、特に印象に残っているのは「週刊プレイボーイ×LINE LIVE 撮り下ろしソログラビア争奪イベント」(2019年10月開催)。これは51人のグラドルがLIVE配信をして、ポイントを競い合うというイベント。高崎さんはラスト直前まで2位にいたんですが、最後まで諦めず逆転、グランプリを獲得しました。彼女のメンタルの強さ、底知れぬエネルギーを実感しました。


彼女の魅力? なんといっても美少女感があり、フォトジェニックであること。そして頑張り屋さんのところですね。たとえば彼女は太陽がまぶしいとまぶたをあけられないタイプなんですが、撮影となると毎回、何度も目に力を入れて挑戦するんです。些細なことかもしれないですけど、これ、なかなかできないです。オーディションでグランプリを獲り続け、無敗のアイドルと言われたのもそうですけど、どんな時も頑張る彼女だからこそ、みんなが応援したくなるんですよね。



カメラマン・LUCKMAN氏が語る、高崎かなみさんの週刊プレイボーイ初グラビア


この時のロケ地は、長野県のスキー場です。週プレ初登場ということで、広々とした場所で彼女の存在感をたっぷり見せられればと思って決めました。


当時、高崎さんはまだグラビアを撮影した経験は少なかったはず。それにも関わらず、緊張しているようには見受けられず、むしろ楽しんでいたのが印象に残っています。


またこの時は確か、1~2月でまだ寒いし、決してキレイとは言えない場所での撮影もあったんですけど、辛そうな顔をまったくしない。頑張り屋さんだなとも思いましたね。


このグラビアで一番気に入っているのは扉のページ。虹をバックに撮ったカットです。芝生でスタンバイしていたら、たまたまスプリンクラーから水が撒かれ、キレイな虹が! 急いでカメラを向けたんですが、高崎さんはとにかく楽しそうでした。カメラを忘れて見せてくれた、笑顔の素晴らしさは忘れられません。


彼女の魅力は、表現力の豊かさだと思いますね。たとえばベッドのシーン。横たわってもらい、「ちょっと脚を上げてみて」って声をかけるといろんな上げ方をして、表情も変えてくれる。そのシーンに合った動きを全身で出来るんですよね。


だからカメラマンとして彼女を撮るのはとにかく楽しい。とにかくたくさんシャッターを切ってしまいます。今後もその表現力を活かして、もっともっと活躍してほしいですね。

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