『グラビア美女画報~女子のためのグラビア講座』第42回 目下、急増中! 自宅グラビアには、女のコたちの夢と希望が息づかいとともに伝わってくる!

グラビアライター・とりとグラジャパ!スタッフ・金髪りさによるグラビア好き女子ふたりが、気になるグラビア美女やデジタル写真集を女子目線で語るコラム。第42回は自宅グラビアについて語る。目下、急増中! 自宅グラビアには、女のコたちの夢と希望が息づかいとともに伝わってくる!


実家はルーツ、自宅は夢の園


とり ここ1〜2年の間、女のコの自宅で撮影したグラビアを見る機会が増えましたよね。女のコも、よく自分の部屋のなかで撮った自撮りをSNSにアップするようになったし。コロナで本格的な撮影がしづらくなった影響もあるのかな?


金髪 部屋のベッドや洗面所など、今住んでいる家を背景にグラビアを撮るって面白いですよね。リアルな生活の一部を見せてもらっているようで、普段のグラビアとは違った見応えがありましたよ。男性としても、なかなか女のコの部屋に行く機会がないだろうし、覗き見している感じでドキドキするんじゃないかなぁ。


とり そうですよね!自宅を見せる側からすれば、例え部屋の一角だとしても恥ずかしさがあると思いますが、見る側としてはどんどんやってもらいたいですね。より、そのコの“らしさ”が見える気がするので。


金髪 まぁ、でも、恥ずかしいよね。もし自宅での撮影があるんだったら、私は1ヶ月以上前から言ってもらわないと困る(笑)。人に見せられないくらい散らかっているから。


とり 私もですよ。本棚から溢れた本やぬいぐるみが散乱しています(笑)。とはいえ、きれいに片付けられた部屋よりも、多少散らかっている部屋の方が、普段過ごしている生々しさが感じられていいんですけどね。


金髪 その生活感を見られるのが恥ずかしいんだよなぁ……。


とり 自宅グラビアのなかでも特に気になったのが、モデル兼インフルエンサー・松本優さんの『Come Home』。ガチの自宅と自前下着で撮られた、生々しさ全開のグラビアです。壁に貼られてあるイラストやインテリアなどから、松本さんらしさが滲み出ていますよね。


金髪 松本さんらしさって?



とり 本誌のインタビューによると、松本さんのご実家は畳の部屋しかなくて、おしゃれとは縁遠い空間がコンプレックスでもあったそうなんですね。グラビアに写る部屋の様子を見てみると、その反動がありありと表れているのが分かります。海外風のポスターを貼ったり、おしゃれなインテリアが置いてあったり。自分の好きを全開にして生きていたいコなんだろうなっていうのが伝わってきましたよ。


金髪 実際のところ、実家では叶わなかった理想の部屋を、一人暮らしをはじめたときに実現しようってコは多そうだよね。


とり その気持ち、スゴくよく分かります。私も、自分の好きなものだけに囲まれた部屋で暮らしたいと常々思いますもん。大量の写真集を大きな本棚に並べて、ひな壇にフィギュアを飾って……みたいな。


金髪 分かるけど、私は今の部屋の広さじゃ無理だって諦めています(笑)。小説も買ったらすぐに捨てちゃうし。


とり ちなみに、紙の写真集では、新條由芽さんの『ゆめいろ』や水湊みおさんの『みなとみないと』など、女のコの実家に帰って撮影することがよくあります。幼少期を過ごした実家と現在の自宅。このふたつ、似ているようで全然意味合いが違うんですよね。まず、実家はルーツ。古びたアイテムや生活のあとが滲んだ壁などから、そのコが育ってきた環境、そのコの人間性の軸となるものが伝わってくるのが見どころで。


金髪 新條さんの写真集にはピアノ(小1から高3までの12年間習っていた)が、水湊さんの写真集には漫画が並んだ本棚が映っていました。まさに、いまの魅力に繋がる根元。こういうの昔から好きなんだな!っていうのを知れると、よりそのコの人柄を知れた気がしてうれしくなりますよね。


とり 対する自宅は夢の園。松本さんのように、実家で叶わなかった理想からの反動もあるだろうし、何より、新生活に向けたワクワク感で選んだインテリアには「自分は、ここから新しく、こういう人間になりたい!」といった願いが密かに込められていると思うんですよね。自宅のなかには、もらいものもあるだろうけど、そのコが自分の意思で選んだデザインのアイテムが必ず転がっているはずだから。


金髪 そう見られると思うと、やっぱり自宅での撮影は恥ずかしいなって思いますよ(笑)。いくら片付けをしたと言っても、ねぇ?


とり 言い換えれば、生活に不要なアイテムにこそ、個性や願望があふれるわけですからね。それに加えて松本さんは、自前の下着まで披露してくれています。ここまで自分をオープンにできるのもカッコいいよなぁ。


ここからはじまる新しい物語


とり もうひとつ、高崎かなみさんの『駆け抜けてシンデレラ』にも、高崎さんの自宅で撮影されたワンシーンがあります。



金髪 ベッドのうえのコンセントの散らかり具合がいいですよね(笑)。最近は、コードを隠すためのおしゃれなインテリアだってあるのに、全部剥き出しで、あっちこっちに伸びていて。



とり 私も気になりました!こんなにベッドのうえで充電するものってあるかなぁ?って。ただ、この『駆け抜けてシンデレラ』は、高崎さんが初めて雑誌の表紙を飾ることとなった記念すべきグラビアでもあるんですよね。表紙に使われた奇抜な水着のカットはいまだに衝撃度が薄れないものの、こんなに凛々しい表情をする女のコが、家ではコンセントを散乱させていると思うと、ギャップが堪りませんね。


金髪 表紙の撮影ともなると、コロナがなければ海外に行くことも稀じゃないし、自宅でも撮っておこうとは基本ならないですよね。これもまた、コロナ禍で遠出ができないからこそ実現した特別な演出。親近感のある素朴な少女がグラビアで夢を叶えるストーリーが想像できて、いいですよね。


とり しかも、高崎さんの自宅グラビアは、まだ引越しをされて間もない頃に撮られているそうで。かつ、はじめての一人暮らしなんですって。そう聞くと、まだ高崎さんらしさが部屋に滲んでいない印象も受けますね。何となく気に入ったデザインのインテリアを並べただけの、“借りた部屋”でしかないというか。


金髪 松本さんの自宅グラビアに比べて、必要最低限の部分しか写っていないですもんね。ベッドとかお風呂とか。高崎さんのパーソナルな要素が詰まったアイテムは特に見当たりません。


とり そうなんですよ。でも、このまっさらな空間を見たとき、自分がはじめて一人暮らしをしたときの高揚感を思い出しましたよ。上京したてで、右も左も分からずソワソワしていて、新しい環境での生活がはじまるワクワク感もあって。まぁ私の場合、初日は電気とガスの手続きをしていなくて、お風呂に入れずスマホの充電もできずで、急遽ホテルに泊まったんですけどね(笑)。


金髪 えー!もったいない(笑)。


とり そんな自分の経験もあって、もしかしたら高崎さんも、はじめての一人暮らしとはじめての表紙抜擢のタイミングの重なりに、改めて初心を感じてソワソワしていたんじゃないかなぁと想像するわけです。すると、高崎さんの部屋のはずなのに、高崎さんのとの不馴染み感、距離感があるように見えてきて……。遠くもないけど近くもない。自宅とは言っても、結局、借りた家でしかないんですよね。この絶妙に不安定な場所から、どう地盤を固めて物語を作っていくか。改めて、ロケーションは女のコのドラマを写すものなんだと思いましたよ。


金髪 どこで撮影されているか。あまり気にしない方も多いかもしれないけど、めちゃくちゃ重要な要素ですよね。


とり そうなんですよね。今はもう一人暮らしに慣れてきただろうし、この撮影時とは違った雰囲気の家になっているかもしれないけど、今夜もまたこのベッドのうえで、明日の仕事にそなえて眠っているんじゃないかと思うと、同じ時間のなかで一生懸命頑張っている女のコの存在がとても身近に感じられてきますよね。


金髪 自宅=拠点、ですからね。部屋が散らかっている私たちが言っても説得力に欠けるけど(笑)。


とり 本当ですよね!部屋の乱れは心の乱れと言うし、また今度ちゃんと大掃除しようっと。


金髪 絶対やらないでしょ(笑)!!


(構成/とり)


【デジタル限定】松本優写真集「Come Home」松本優 撮影/中山雅文 価格/880円(税込)

 ステイホーム期間中ということで、モデル&インフルエンサー・松本優さんの自宅にお邪魔して撮影されたリアル自宅グラビアです。なんと自前の下着姿も!YouTubeを撮影するためか、カメラを置く三脚が写っていたり、きゅうりのピクルスの瓶を持っていたり……。自宅だからこそ見える松本さんらしさをとくとご堪能あれ。


【デジタル限定】高崎かなみ写真集「駆け抜けてシンデレラ」高崎かなみ 撮影/佐藤裕之 価格/550円(税込)

高崎かなみさんが週プレで初表紙を飾った際のグラビアをまとめたデジタル写真集です!地道な努力が実り、手にした夢。その裏側を支えていたと言っても過言ではない、癒しの自宅。このベッドのうえで、自分が掲載された雑誌を見たこと、仕事がうまくいかずに泣いたことがあったかもしれない。今日もまた、ここからはじまる物語。グラビアだけでは見えてこない高崎さんの一面を、自宅グラビアから想像してみてください。

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