『初グラビア物語~My First Gravure Story~』 第20回後編 鈴木ふみ奈

「週刊プレイボーイ」の誌面を飾り、タレント、女優、アイドルなど各分野で活躍する女性たち。彼女たちの記念すべき「初グラビア」にフォーカスし、撮影にまつわるエピソードや当時の想いを綴る連載シリーズ。

 

今回、登場してくれたのは、最近は女優としても活動する鈴木ふみ奈さん。彼女は2009年より撮影会を通じ、グラビアアイドルとしての活動を開始。2011年「ミスFLASH2011」でグランプリを獲得し、週刊プレイボーイほか、多数の雑誌に登場。人気グラビアアイドルとしての地位を不動のものとしました。

 

今回は週刊プレイボーイでの数々のグラビアについてを解説。彼女自身のグラビアへの意識やこだわりを語ってもらいました。

 

週刊プレイボーイ2015年45号(撮影/矢西誠二)より

*アザーカットによるデジタル写真集が発売中


ーー週プレには現在までコラボグラビアを含めて10回ほど登場しています。特に印象に残っているものはありますか?


鈴木 すべてではありますけど、やっぱり一番は「鈴木ふみ奈とサックス」(2015年45号/11月9日号*デジタル写真集版あり)です。


ーーセクシーな格好で、悠々とサックスを吹き鳴らす姿が印象的なグラビアでしたね。


鈴木 編集さんに「ふみにゃん(ふみ奈)らしさって何?」と聴かれたんです。それで学生時代にサックスを学んでいたってお話をしたら面白がってくれて。でもグラビアでサックスに吹くとは夢にも思わなかったです。



ーー実際、気持ちよさそうな表情をして吹いていますよね。


鈴木 人気のない海辺で、天気もよく、開放感があって最高でしたね。サックスのシーンのほかに、スタジオでも水着撮影をさせていただいたんですけど、ずっとノリノリでした。この時の写真は自分の中でもベストだと思っているので、いまだにインスタグラムのアイコンに使わせてもらっています。


ーー7年前の写真なのに! よほど気に入っていただいているんですね。発売当時、話題になったものといえば、牛舎で撮影をしたグラビア「搾りたくなるなる」(2016年51号/12月5日号 *デジタル写真集版あり)があります。こちらはどうでしょう?


鈴木 もちろん大好きです。これは編集さんが「感情が伝わってくるグラビアを撮りたい」ってことで、動物を題材にしたんです。動物がそばにいれば、なにかしらの感情が湧くんじゃないかって。


週刊プレイボーイ2016年51号(撮影/唐木貴央)より

*アザーカットによるデジタル写真集が発売中


ーーなるほど。でもなぜ牛!?


鈴木 最初、マネージャーが馬を提案したんですよ。でも馬だとありふれているし、カッコつけすぎじゃないかって。他に何かないかってなった時、「牛」ってワードがでて、「それだ!」と。牛のグラビアって見たことがないし、あと単純に面白いですよね。ただ現場は匂いがすごくて、びっくりしました(笑)。あと、初めて週プレさんの表紙になった時のグラビアも好きです。


ーー「鈴木ふみ奈、始まる」ですね(2017年10号/5月6日号)。部屋の中でセクシーなポーズをさまざまに魅せるストレートなグラビアでしたが、頬が赤らんでいたりと、やけに官能的です。


週刊プレイボーイ2017年10号(撮影/桑島智輝)より

*アザーカットによるデジタル写真集が発売中


鈴木 この時は一部のシーンで編集さん、マネージャーに外してもらってカメラマンさんと二人きりで撮影したんです。あとリアリティを出そうってことで、自前の下着姿で撮影したり。どちらも恥ずかしかったけど(笑)、初めての試みだったのでワクワクしました。あと、一番最近のショートカットのグラビアも好きですね。


ーー「頬をなでる」(2022年13号/3月28日号 *デジタル写真集版あり)ですね。これは週刊プレイボーイの「グラビア丸ごとショートカット号」に掲載されましたが、聞いたところでは鈴木さんはこの号のために髪を切ってくれたとか。


鈴木 私、人生でショートにしたのは、小6の時、一度だけなんです。その時はすごく変になったので一生、やらないって心に決めていたんです。でも編集さんが「よければ、やってみません?」って声をかけてくれて。相当、悩みましたけどせっかくなので挑戦しました。そうしたらとても新鮮だし、グラビアもすごくキレイで。思い切ってやってよかったと実感しました。


週刊プレイボーイ2022年13号(撮影/前康輔)より

*アザーカットによるデジタル写真集が発売中


ーーそれにしても、サックス、牛、自前下着、ショートヘア。鈴木さんは毎回、インパクトのあることばかりをされていますね。


鈴木 昔から、ただ可愛くて女のコっぽいだけのものより、面白くして、普段あまりグラビアを見ない人にも楽しんでほしいと思っているんです。


ーーなるほど。エンタメ感が大事であると。


鈴木 あと私の中で、グラビアはいろいろな自分と新しい自分をお見せできるチャンスだと捉えているんです。だから可能な限り、新しいことをやりたいと思っているのもあります。


ーー以前、『Maganda!』という写真集(2016年)では武田久美子さんの伝説の「貝殻水着」を再現していましたよね。あれはエンタメ性に溢れ、鈴木さんの挑戦的な意識が垣間見れる内容でした。つくづく一貫しているというか。


鈴木 やりましたね。あの時は武田久美子さんが着けていた貝殻より一回り以上小さいサイズの貝殻水着を作ってもらい、差別化とインパクトを狙いました。とても反響があったのを覚えています。


ーー最初に週プレの企画ページへ登場以来、12年以上もグラビア活動を続けている鈴木さんから見て現在、グラビアをとりまく環境は変わったと思います?


鈴木 変わりましたね。私が始めた頃は、紙(媒体)に出たものがすべてでしたけど、今は様々なSNS上で自分がグラビアアイドルだと言えるし 、女のコが目に留まる機会も格段に増えました。


ーー周囲の見方も変わりましたよね。昔はエッチなものってイメージがどこかでありましたけど、いまはライトになったというか。


鈴木 確かにそうですね。ただ見ている人がグラビアをどう捉えるかに正解はないと思うんです。それより自分がどんなものをやりたいかが大事というか。ネットを含め、たくさんグラビアを見かけるようになったからこそ、魂を込めたグラビアを撮ることが、より大事になってきている気がします。



ーー鈴木さん自身は、現在どんな意識でグラビア撮影に臨んでいますか?


鈴木 長くやってきていると、表情やポージングなどどうしても固定されたものになりがちなんです。「ここは笑顔で」「ここはこんなポーズで」って、どうしても面白味のないグラビアになっちゃう。だからその瞬間の気持ちを大切にして、いかに自分の素を出す。、それを一番意識しています。


ーー素を出す、ですか?


鈴木 はい。最近、女優のお仕事に力を入れ始めて、お芝居についてよく考えるんですけど、素晴らしい女優さんって気持ちを大切にしているから、動作が自然で嘘がないんです。だから見ている方の胸を打つ。それを考えたら、グラビアでももっとできることがあるんじゃないかなって。言うなれば「嘘のないグラビア」というか。いまは自分自身をもっとストレートに表現したいって思っていますね。


ーー最後に今後の目標は?


鈴木 嘘のないグラビアもそうですけどいまだに気づくことも多いし、それこそショートカットにしたりとかやり方もまだあると思います。始めたときはアルバイトみたいな感覚だったグラビアですけど、いまでは人生そのもの。これからもまだまだ試行錯誤し続けて、どこまでも走り続けたいと思っていますね。

 

鈴木ふみ奈(Fumina SUZUKI)

1990年7月5日生まれ 埼玉県出身

身長167㎝ B96 W60 H93

日本大学藝術学部音楽学科卒業。「ミス・ワールド・ジャパン2018」審査員特別賞。グラビアアイドル、女優として活動中。

4月13日(水)21時~ドラマ「特捜9 season5」(テレビ朝日系)にゲスト出演。

4月23日(土)~5月1日(日)に公演予定の舞台『冤罪執行遊戯ユルキル the stage』(東京ニッショーホール)に出演。

公式Twitter【@suzukifumina】

公式Instagram【@fuminasuzuki】


おすすめコラム

関連サービス