『初グラビア物語~My First Gravure Story~』 第17回後編 橋本萌花

『週刊プレイボーイ』の誌面を飾り、現在、さまざまな分野で活躍する女性たち。彼女たちの記念すべき「初グラビア」にフォーカスし、撮影にまつわるエピソードや当時の想いを記す連載シリーズ。


今回、登場するのはモデル、タレントの橋本萌花さん。彼女は『週刊プレイボーイ』2020年37号(9月14日号)に「社長令嬢はウーバーイーツ」というタイトルのグラビアで初水着を披露。たちまち話題を呼びました。


今回はいよいよ初グラビアの撮影の様子から、彼女のグラビア観まで。じっくりインタビューして迫りました!


『週刊プレイボーイ』2020年37号(撮影/栗山秀作)より


ーー橋本さんは、『週刊プレイボーイ』2020年37号で初グラビアを披露しますが、どんな経緯で出ることに?


橋本 事務所社長からの提案です。バーレスク時代から水着になっていたので抵抗はなかったし、なにより仕事したかったので「やりたいです」と答えました。早速、編集部へ顔見せに行くことになったんですけど、最初はダメだと思ったんですよね。


ーーというと?


橋本 グラビアは小柄で、アイドルみたいな女のコがやるイメージがあって。私は背が高いし、可愛らしいタイプではないですから。あと『週刊プレイボーイ』って集英社さんじゃないですか。じつは昔、同じ集英社さんの『セブンティーン』のオーディションを受けたんです。だけど2次審査で落ちて泣きながら新幹線で帰ったことがあって。自分が雑誌に載るなんて想像つかなかったんですよね。


ーーそうだったんですね。週プレの編集者はどんな感じでしたか?


橋本 それが、びっくりするほど好反応だったんです。背が高いのも「それを売りにしましょう」と言ってくれましたし、実家のことやアルバイトのことも面白がってくれて。まさかウーバーイーツがあんなにウケるなんて自分でも意外でした。でも期待してダメだったら余計に辛いので(笑)、嬉しい気持ちを抑え、その日は帰宅して。その後、撮影が決定した時は本当に嬉しかったですね。


ーー撮影まではどんな準備をしました?


橋本 約3週間あったので、食事制限や塩抜きをして、ジムにも通いました。最終的に5キロくらい絞りましたね。あとずっと髪の毛を明るく染めていたので、それを黒く染め直していきました。



ーー相当気合いが入っていたんですね。実際の現場では?


橋本 ロケバスに乗るところから浮かれまくりましたね。スタイリストさんに衣装を選んでもらったり、ヘアメイクさんにキレイにしてもらったり、すべてが夢みたいで! でもいざ撮影となると戸惑いっぱなしで。何度も「自然に動いて」って言われるんです。


それまでも撮影経験はありましたけど、シャッターを切る度に表情とポーズをキメる流れだったので、「自然に」の意味がわからなくて。しかも意識しすぎると顔が盛れないし。うまく動けなくて難しかったです。あと撮影中、カラコンのことを言われたのにも戸惑いました。


ーーカラコン、ですか?


橋本 目に光が入らないから外してくださいって。バーレスクの頃は派手なギャルみたいなイメージで、まだ当時の感覚が抜けきれてなかったんですよ。髪を明るく染めていたのもそうだし。だからすごくイヤで。


その上、つけまつげやネイルも外して欲しいと言われちゃって。あまりの恥ずかしさで、逃げ出したくなりました(笑)。でも実際に撮ってみたら、それがめっちゃよかったんです!「グラビアってすごい!」って感激しましたね。


ーーこの時の掲載誌は買いに行きました?


橋本 発売日の深夜0時にコンビニに行って3冊買いました(笑)。何よりコンビニにある雑誌に自分が出てることが信じられなくて、見つけた瞬間、「やばっ!」って興奮しちゃって(笑)。いろんな友達に「出たよ!」ってライン送りまくりましたね。


ーー読者から、反響はありました?


橋本 いや、反響しかなかったです。週プレ様々です(笑)。それまでインスタのフォロワーは2万人だったのが、一気に5万まで増えて、「かっこいい!」「最高です!」ってコメントをいただきました。これまでそんな風に注目されることはなかったから泣きそうになるくらい嬉しかったですね。



ーー自分の中で特に気に入ってるカットは?


橋本 扉ページです。お腹にうっすら線が入ってて、トレーニングの成果がちゃんと出ているなって(笑)。このカットはSNSで拡散されて、自分でもいろんなところで見ました。表情は硬いけど、すごくナチュラルなイメージ。やっぱりグラビアって作ったりしないのがウケるんだなって思いましたね。


ーー橋本さんはそのグラビアデビューから現時点(2022年2月末)までで5回、撮り下ろしさせていただき、それぞれデジタル写真集化もされています。特に印象に残っているものは?


橋本 4回目の『好き、ガマン、ハッスル』ってグラビアです。真っ青な空にキラキラのプール。海外のリゾートをイメージして撮影したんですけど、開放的な感じといい、ゴージャスな感じといい大好きな雰囲気で、現場でも「最高~! たくさん撮って~!」って思っていました(笑)。


ーーどれを見ても思いますけど、橋本さんのグラビアって結構露出度高いですよね。「私の水着、小さいな」なんて思いません?


橋本 思わないです。小さいというよりもむしろ「こんなに面積が大きくていいんですか」って感じ。バーレスク時代はもっと大胆なこともありましたから(笑)。


ーー衣装にNGはあるんですか?


橋本 事務所的にはあると思うけど、私の中ではほぼないです。


ーーそれこそ、ヌードでなければOKとか?


橋本 気持ち的にはそのスタンスですね。それくらいのほうが使ってもらえる気がするし(笑)、やるなら全力でやらないと。でもどの現場へ行ってもスタッフさんは優しいんです。面積の小さすぎる衣装を選ぶと「そういうのはいつか写真集を撮る時のためにとっておきなよ」ってよく言われます(笑)。


デジタル写真集『好き、ガマン、ハッスル』(撮影/小塚毅之)より


ーーそんな風に堂々として常に前向きだから、橋本さんのグラビアは露出度が高くてもイヤらしい印象はなく、清潔感、気品が漂っているんですかね。


橋本 そう言っていただいて嬉しいです(笑)。自分でもセクシーなのとエロいのが違うことはわかっているんです。でもそこを執拗にこだわるより、素直に自分がいいと思えるか、盛れているかどうかを大事にしています。


ーー最近はどんな風に撮影に臨むんですか?


橋本 先に「どんな雰囲気ですか?」と編集さんに聞いて、まず全体像を把握します。「強めだけどおしとやか」だとか「ちょっと可愛らしい」とか。それがわかったらBGMを選んでイメージに入り込んでから撮影に臨みますね。可愛い感じだったらTWICEを流したり、かっこいい感じならビリー・アイリッシュだとか。


ーー音楽で世界観を作るのはバーレスク出身なのもあるんですかね?


橋本 あー、それはあるかも。それにもともと歌をやりたくてこの世界に入ったので、音楽には助けられている気がします。


ーーそれにしても楽しそうにお仕事されてるんですね。グラビアをやる前、病んでいたなんて信じられないです。


橋本 本当に。週プレさんのグラビアに出て、大げさではなく人生が変わりました。性格も明るくなりましたしね。そういえば最近は演技レッスンを受けているんですよ。


ーー演技は苦手と言っていませんでした?


橋本 学生の頃から苦手で、グラビアをやる前は事務所に女優のお仕事だけはできないって言っていました。でもいまはむしろやりたくて。グラビアを通じ、表情や動きなどで表現する楽しさを覚えたみたいです(笑)。歌のお仕事もやりたいので、いつかはミュージカルにも出れたらいいなと思ったりもして。


――なんだか生き生きとしていますね。


橋本 そうですね。いまは毎日を楽しんでいます。それはすべてグラビアのおかげ。やって本当によかったなと思います。



橋本萌花(Moca HASHIMOTO)

1998年7月28日生まれ

身長173㎝ B86 W56 H89

公式Twitter【@mokarinko0728】公式Instagram【@moca.gram

公式YouTubeチャンネル『もかちゃんねる』


デジタル写真集『社長令嬢はウーバーイーツ』 撮影/栗山秀作 価格/1320円(税込)


デジタル写真集『好き、ガマン、ハッスル』撮影/小塚毅之 価格/880円(税込)


週刊プレイボーイ担当編集が語る橋本萌花の初グラビア


橋本萌花さんと最初にお会いした時、とにかくそのスタイルに驚きました。身長173㎝で、素晴らしいバストを持ち、骨格も美しい。まるで本場アメリカの『プレイボーイ』に出ていてもおかしくないくらいの完成度がある。すかさず「日本人離れした~」「8頭身ボディ」などいろいろなキャッチコピーが思い浮かびました。


さらに素晴らしいのはスタイルだけではありません。あどけなさが残った魅力的な顔立ちで、全国チェーン展開しているラーメン店の社長令嬢で、ウーバーイーツの配達員とプロフィールも最高にユニーク。


またバーレスク東京の元シンガー&ダンサーというキャリアを持ち、自分の魅せ方を知っている。ここまで武器が揃っている女のコとは滅多にお目にかかれません。思わず「今すぐグラビア撮りましょう!」と言っていました。


彼女の初グラビアは、その体の迫力を読者に伝えることを一番に意識しました。とにかくストレートに。素材としての橋本さんをしっかり読者に届けられたらと。


現場での橋本さんは、最初、とても緊張されていましたね。バーレスク時代に撮影の経験はあったようですが、ソロとして撮影するのは初めてだし、ましてやグラビア。表情やポージングも固めだったかなと。後日「本当に緊張していて、表情も硬かったですよね……」と申し訳なさそうに言われました。


ただ写真として見ると、その緊張感が逆にいい方向に転んでいたと思います。彼女のダイナミックなスタイルとちょっと緊張気味の表情によるコントラストがじつに印象的。特に本誌の扉ページやデジタル写真集の表紙でも使用した写真はTwitterでも公開当初かなりバズって、橋本さんのSNSフォロワーも万単位で増えていました。


橋本さんの魅力ですか? 日本人離れしたスタイルなどビジュアル的な魅力はもちろんですが、その後、知名度が上がってきても失うことのないチャレンジ精神と、「なんでもやります! トライさせてください!」とどんな難しいオーダーも快諾してくれる懐の広さではないかと思います。


初グラビアの撮影でも、いろんな表情の橋本さんを撮りたくて限られた時間の中で、いろんなことをやってもらいました。プールに入ってもらったり、着衣のまま海に飛び込んでもらったり、さらに自転車でスタジオ周辺を走り回ってもらったり。


慣れないグラビア撮影に戸惑うばかりか、そんなハードな撮影にもかかわらず、嫌な顔ひとつしない。ひたすら元気よくチャレンジしてくれる。そこにいるスタッフ全員が「このコを応援したい!」って気持ちになっていました。今後も誰からも愛され、またその佇まいの素晴らしさから憧れられるような、セクシーでかっこいいタレントさんになってほしいと思っています。



カメラマン栗山秀作氏が語る橋本萌花の週プレ初グラビア


週刊プレイボーイの担当編集者から撮影の依頼を受け、最初に橋本萌花さんについて聞いた時は混乱しましたね(笑)。「バーレスクの元キャスト」で、「社長令嬢」で「ウーバーイーツのアルバイト」。あまりに情報が渋滞してません(笑)? すごくキレイだとは聞いたけど一体、どんな女のコなのか。まるで想像つかなかったです。


それでも「ウーバー」はともかく、「元バーレスク」で「社長令嬢」ということで、派手な女のコかなと勝手にイメージして撮影現場に臨んだところ、いい意味で想像を裏切られました。背が高くて、スタイル抜群の美人。一見、派手だけど、落ち着いてて、しっかり者の雰囲気。すごくギャップがありました。ちょっと謎めいた感じがしてすぐに撮影したい気持ちが高まりましたね。


現場では自転車に乗ってもらったり、プールに入ってもらったり。初グラビアということでいろいろなことをしてもらい、彼女の魅力を探るつもりで撮影しました。また衣装は小さめの水着を用意し、彼女のスタイルの素晴らしさをしっかりと見せました。


印象に残っているのは彼女の品の良さですね。どんなに小さな水着を着て、肌を大胆に露出しても、まるでいやらしくならないんです。聞いたところ「肌を露出することにあまり抵抗はない」とか。きっと思い切りがいいから、小さな水着もスタイリッシュに着こなしてくれたんだと思います。


掲載されたグラビアの中で、どれが好きか? セーター姿でソファーに横たわっているカットですね。じつはこれを撮る直前につけていたカラコンを取ってもらったんですけど、ものすごく抵抗があったらしいんです。なのでちょっと困惑した表情を浮かべているんですが、決して作っているわけではないんですよね(笑)。


ウソがなく、素が出た瞬間を収められたという意味で、特に思い入れがあります。ちなみにこの撮影後、カラコンを外した表情を撮った写真を見せたら、不安が払拭されたみたいで、すぐに元気になっていましたよ(笑)。


デジタル写真集『社長令嬢はウーバーイーツ』(撮影/栗山秀作)より


それともうひとつ。これはグラビアには未掲載で、デジタル写真集に入ってるんですけど、洋服を着たまま海に入ったカットも気に入っています。「初グラビア=新たな挑戦」ということで、思い切って海に飛び込んでもらったんだけど、僕の伝え方が悪かったのか、本人的にはピンときてなかったみたいです(笑)。それでも必死に海の中へ入ってくれて、何かやってやるぞという意志は伝わってくる。見ていてなんだかワクワクしてきますね。

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