WPBカメラマン写真集特集

『グラビアの読みかたーWPBカメラマンインタビューズー』連動!


あなたの記憶に深く刻まれたあのコの写真。その裏側にある、物語――。

グラビアは、ファンタジーでありドキュメンタリーである。たった一枚の写真に心動かされるのは、カメラマンの心が動いた瞬間に撮られた一枚だから、という見方もできる。あのコのあの表情、あのコのあの仕草が、無意識のうちに青春時代の淡い記憶と結びつく。グラビアを撮る、グラビアを見るって、そういうことだと思う。


現在、週プレで活躍中のカメラマンに「写真に目覚めたきっかけ」や「仕事へのこだわり」を語ってもらった本インタビュー連載企画。彼らの“これまで”を聞くと、十人十色の人生が生んだ奇跡のような一枚に、また新たな生命が宿る気がしてしまう。熱心なグラビアファンに届けたい、カメラマンの視点から広がる新しい「グラビアの読みかた」。写真に写り込む機微は、カメラマンの人生そのものだったりするのだ。

集英社の社員カメラマンとして1970年代より『セブンティーン』や『月刊プレイボーイ』、『週刊プレイボーイ』などで活躍を続けた中村昇氏が登場(2008年に定年退職後、現在もフリーのカメラマンとして活動中)。写真とは? ヌードとは? グラビアとは? 印象深い仕事を振り返るとともに、今の思いを聞いた。

過酷なスタジオマン時代を西田幸樹氏と共にし、巨匠・篠山紀信氏のもとでアシスタントを務めた氏が考える“被写体への向き合い方”とは。浅草にある氏の事務所にうかがい、話を聞いた。

タレントの作品撮りを精力的に投稿しているインスタグラム、グラビアの現場であえて使用されるフィルムカメラなど、その独自のこだわりを聞いた。

LUCKMAN氏に師事した若手カメラマンが抱く負けず嫌い精神と仕事への熱意「撮り直しが通用しない怖さもあるけど、瞬間的な集中力が求められる感じは、自分の性格的にも合っていたように思います。」

大ヒットを記録した菊地姫奈のセカンド写真集を撮り下ろした新進気鋭の若手カメラマン「グラビアは、自分自身を見せる覚悟で臨まれる方が多い印象なので、私も生半可な気持ちでは撮れないんです」

80年代後半よりグラビアの第一線で活動を続ける氏が語る、グラビアへのこだわり「グラビアから伝わるイメージが過去に好きだった女の子とリンクした瞬間、頭の中で一気にドラマが広がっていく。それがグラビアの面白さじゃないですかね」58歳当時のエベレスト登頂秘話も必見です!

一時は専業主婦に……?! 学生時代に憧れたクリエイターたちとのモノづくりを続けた後に、商業誌のグラビアの世界へ「女性、男性という区別を越えて、見た人をドキッとさせる写真が撮れるはずだっていう反骨心みたいなものは、ずっとあります」

焚き火をしながらインタビュー!? 過酷なインド放浪で得た価値観とグラビアにおける自由な発想力「10枚中1枚はピンボケした写真があってもいい。欲を言えば、いつかは全ページで食パンが登場するグラビアを撮りたいですね(笑)」

初グラビアやファースト写真集など、女の子の“初”を撮ることの多い氏が伝えたいこと「初めての撮影で自信がないのは、単に自分の魅力に気づけていないだけ。だから僕は、写真を撮りながらその子の魅力を必死でプレゼンします」小島瑠璃子ラスト写真集『瑠璃』も絶賛発売中!

舞踏家の父を持ち、思春期はドイツで生活。帰国後、大学での暗室実習を経て、今に続く“写真を撮り続ける生活”が始まる「毎日、写真を撮っているからこそ撮れる写真。その習慣の先、何かのきっかけでそれが作品になり、写真集になる」

最初の就職先はアウトローな雑誌編集部! カメラマンに転身後は、週プレに週1ペースで営業? 「人脈は、独立したばかりの頃から僕が積み上げてきた揺るがない武器。このアナログなネットワークを駆使して、ほかと絶対に被らないロケーションを探すようにしています」

必死に“師匠たち”に食らいついた駆け出し時代を経て、カルチャー誌、ファッション誌など多岐に渡り活躍。“グラビア初心者カメラマン”の氏が語る写真への思いは「辛いニュースが多い世の中だからこそ、見た人が不安や悩みから解放されるかどうかが大事」

母親のヌードを撮った写真が公募展で入賞。昨年(2022年)は、雪平莉左のファースト写真集『とろける。』が3度重版の大ヒットを記録! 「僕らが知れるのは、女の子の表層の一角過ぎない。だったら僕は、現場にある“本当の部分”を撮りたいって思うんです。」

カメラマンになる前は、トラックの運転手に居酒屋店長に! 女の子、スタッフとの関係性とグラビアの魅力を語る「いい写真が撮れたってこと以上に、女のコとこういうコミュニケーションがあったって思い出の方がずっと記憶に残っています」

オーストラリアで観光写真カメラマンとして働いたのち、グラビア界の巨匠・渡辺達生氏に弟子入り。現場での通称は“なぞなぞカメラマン? 「明るく楽しい雰囲気で撮らないと。撮られる女の子はもちろん、読者の方も楽しめないでしょ!」

鮮やかな光が印象的な写真で、女優の工藤美桜やギャルモデルとして活躍中のゆうちゃみなど、話題の美女を撮り下ろし「グラビアは “光と影のデッサン”。一期一会の光をどう活かすかに、グラビアのやりがいは集約されている」コラムでは、師匠・熊谷貫氏とのエピソードも必見です!

ディスコのボーイを経て、2000年代はイエローキャブのグラビアで大活躍。被写体に接近したナマっぽい作風で生み出す唯一無二の世界観「『こんなグラビアがあったら見てみたいな』という気持ちで、衝動的に寄っています」3月20日には宮崎あみさファースト写真集が発売予定!

カメラマンになり、ヤングジャンプで初めて撮影したグラビアで佐々木希の笑顔に魅せられて「僕は、現場で見たままのかわいい表情をストレートに切り取っているだけ。見る人が幸せになれる笑顔を撮るのがいちばんだと思います」

高校時代は全国大会を目指すほどのサッカー少年だった氏がカメラマンになった理由とは? アイドルを撮る際のこだわりは「その子のファンでさえも意外性を感じるような“崩れた表情”を魅力的に撮り、プラスに変えていきたい」

大学時代は俳優志望だった?! 大原優乃『吐息』(2019)などのタレント写真集を手がけるほか、写真家として、妻であり俳優である安達祐実を撮り続ける「人間はみんな複雑だからこそ、あえて写真の中に混沌を生み出すことで見えてくる“その子らしさ”があったりする」

サラリーマンからカメラマンに転身! 筧美和子『台北、メロウビート』(2018年)やあにお天湯『東京漂流ガール』(2020年)など、静かに陰りを見せる女の子の表情を自然に切り取る「誰もが多かれ少なかれ持っているであろう“他人には見せられない人間クサい部分”を撮りたい」

YJ(ヤングジャンプ)での密着連載をまとめ、当時25万部の大ヒットを記録した広末涼子写真集『NO MAKE』(1998年)に始まり、ドキュメンタリー的にグラビアを撮影「そのタイミングでその子を撮る意味を考え、“読ませる”ように写真を組むのが面白い」

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